高等教育政策

文科大臣の言う「余地」とはなにか。

mainichi.jp 萩生田光一文部科学相は19日、国立大学協会など国公私立の大学4団体の会長らと東京都内で面談した。新型コロナウイルス感染症の影響で中退した学生に配慮し、復学できる余地をつくるよう要望。各大学の事情に応じて対面授業を実施することも改め…

国立大学の学長選考はどのように在るべきなのか。

www3.nhk.or.jp 任期満了に伴う筑波大学の学長選考が20日行われ、永田恭介学長が再任されることになりました。この選考について、一部の教員グループは「過程が不透明だ」と訴えていて、有識者などで作る会議が21日午後、選考の理由を説明することにしていま…

教育再生実行会議第1回高等教育ワーキング・グループでの議論に思う

www.kantei.go.jp あまり話題になっていない感もありますが、9月から教育再生実行会議に高等教育ワーキング・グループが設置されています。総理が変わってどうなるのかなと思っていたのですが、どうも継続されるようですね。 近年の高等教育政策では、中央教…

「国立大学法人の戦略的な経営実現に向けて~社会変革を駆動する真の経営体へ~中間とりまとめ」への2,3の所感

国立大学法人の戦略的な経営実現に向けて~社会変革を駆動する真の経営体へ~ 中間とりまとめ(令和2年9月):文部科学省 国立大学法人の戦略的経営実現に向けた検討会議では、令和2年9月に「国立大学法人の戦略的な経営実現に向けて~社会変革を駆動する真…

本年度後期や次年度の各授業科目の実施方法に係る留意点について

https://www.mext.go.jp/content/20200727-mxt_kouhou01-000004520_1.pdf 本年度後期や次年度の各授業科目の実施方法に係る留意点について 文科省より、本年度後学期や次年度の授業に係る通知が出されました。いくつか気になる点がありますので、ここに明記…

大学は「授業科目を自ら開設」せずともよくなるのか

大学の授業科目の相乗りが可能に、再編にも影響か(ニュースイッチ) - Yahoo!ニュース 文部科学省は各大学の独自開設が原則の授業科目に対し、連携する他大学の科目をそのまま活用できる新たな仕組みを始める。この「連携開設科目」は1法人傘下の大学間か、…

「「法人化」を言い訳にする残念な人々」という記事を残念な思いで眺める。

国立大学の能力低下、法人化は失敗だったのか? NFIからの提言(10)「法人化」を言い訳にする残念な人々(1/5) | JBpress(Japan Business Press) その中で、日本が抱える課題をどのように解決していくべきか。データを活用した政策形成の手法を研究するNFI…

まち・ひと・しごと創生基本方針2020の大学関連個所について

関係法令・閣議決定等 - まち・ひと・しごと創生本部 まち・ひと・しごと創生基本方針2020が閣議決定されました。骨太の方針2020と関連する箇所がありますが、骨太の方針2020と同じように、大学に関連する箇所を以下に示します。 https://www.kantei.go.jp/j…

経済財政運営と改革の基本方針2020(骨太の方針2020)の大学関連個所について

経済財政運営と改革の基本方針2020 - 内閣府 令和2年7月17日、「経済財政運営と改革の基本方針2020~危機の克服、そして新しい未来へ~」(骨太方針2020)が経済財政諮問会議での答申を経て、閣議決定されました。 骨太の方針2020が閣議決定されました。す…

修学支援新制度における学生等の確認要件を整理する。

前回、前々回に引き続き、修学支援支援新制度について整理します。今回は、支援措置の対象となる学生等の認定要件(以下、「支援認定要件」という。)についてです。 1.根拠法 2.概要 1.採用時の支援認定要件 2.継続時の支援認定要件(適格認定の基…

修学支援新制度の機関確認要件を整理する。

kakichirashi.hatenadiary.jp 前回に引き続き、修学支援新制度について整理します。今回は、特に機関確認要件に言及します。 1.根拠法 2.要件確認者 3.機関確認要件 1.実務経験のある教員による授業科目が標準単位数(4年制大学の場合、124単位…

修学支援新制度は給付型奨学金と授業料等減免の2本立てで整理する。

kakichirashi.hatenadiary.jp 前回、説明会の記録を記した修学支援新制度について、自分の整理も兼ねて、制度の解説等に関する記事をしばらく続けたいと思います。本日は、大まかな制度の整理です。 1.根拠法 2.制度の大枠 3.概念図 1.根拠法 大学等…

修学支援新制度説明会(国公立大学・高専向け)に参加してきました。

www.mext.go.jp 高校生の進学先として支援措置の対象の学校となるのか、修学支援新制度における大学等高等教育機関に対する機関要件の確認が6月下旬から始まります。 申請開始に先立ち、国立大、私大や国立高専など、確認を受ける各教育機関の設置者である、…

高等教育無償化(負担軽減新制度)は機関認定より運用の方が難しい。

高等教育段階の教育費負担軽減:文部科学省 文部科学省では、しっかりとした進路への意識や進学意欲があれば、家庭の経済状況に関わらず、大学、短期大学、高等専門学校、専門学校に進学できるチャンスを確保できるよう、高等教育段階の教育費負担軽減のため…

「研究力向上改革2019」への2,3の所感

研究力向上改革2019:文部科学省 我が国の研究力の現状は、論文の質・量双方の観点での国際的な地位の低下、国際共著論文の伸び悩み等にみられるように、諸外国に比べ研究力が相対的に低下していることが課題となっています。 このような現状を一刻も早く打…

教学マネジメントには優先順位が必要である

www.mext.go.jp 文部科学省のホームページで中央教育審議会大学分科会教学マネジメント特別委員会第3回の議事録が公表されています。教学マネジメントについては、弊BLOGでも言及してきました。 教学マネジメントは広まるのか。 - 大学職員の書き散らかしBLO…

(メモ)現代教育講座9「高等教育の大衆化-大衆化の流れをどう変えるか-」(昭和50年,第一法規出版株式会社)

最近は1970,80年代に書かれた高等教育関連書籍を読み、当時の予想がどの程度成立しているのか考えています。今回は、そんな中で見つけた「現代教育講座9「高等教育の大衆化-大衆化の流れをどう変えるか-」(昭和50年,第一法規出版株式会社)」の「第5章 大…

3つのポリシーに係る模式図の作成とそこから見えてくる課題

引き続き、3つのポリシーに関する話題です。 教学マネジメントを巡る昨今の議論では、質保証に焦点があたり、3つのポリシーと教育課程との関係がわかりにくいと感じています。そのため、改めて、大学における教育課程等と3つのポリシーの関係を自分なりに…

3つのポリシーは新参若手管理職のようなものである

kakichirashi.hatenadiary.jp 前回の記事では教学マネジメントについて言及しましたが、教学マネジメントの中では3つのポリシー(特にDP)が重要であるとされています。改めて、3つのポリシーの性格や位置付けを考えていたんですが、まるで新参の若手管理…

教学マネジメントは広まるのか。

教学マネジメント特別委員会(第2回) 議事録:文部科学省 教学マネジメント特別委員会の議事録が公表されています。この委員会は、各大学等における教学マネジメントの確立に向けた方策(学修成果の可視化や情報公表の在り方を含む)について専門的な調査審…

学校教育法の改正は内部質保証の一助となるか。

学校教育法等の一部を改正する法律案が公表されました。この中には、学校教育法や国立大学法人法、私立学校法、独立行政法人大学改革支援・学位授与機構法などの一部改正が含まれています。 今回は、学校教育法の改正について、その内容を確認します。 大き…

なぜ文科省は不思議な題目をつけるのか。

www.mext.go.jp 文科省から謎の戦略(?)が公表されました。これを公表する根拠は何か、一体どこで検討されたのか、この戦略と中教審や科学技術・学術審議会の審議との関係は何か、なぜここに記載された事項が特出しされているのかなど、謎だらけです(内容…

単位互換事業の難しさと効果的な利用方法について

最近何件か、遠方の大学の方とコンソーシアムにおける単位互換事業の運用について話をする機会がありました。近年の高等教育政策においても大学間連携の重要性が大きくなっており、その具体的な事業の一つとしても単位互換事業を実施は例に挙げられています…

(追記あり)2019年度の国立大学運営費交付金配分の概況と所感

(12月24日追記) 「2-1.文部科学省概算要求時の状況」を追記しました。 ---- 2019年度予算:文部科学省 国立大運営費交付金 1割を「重点支援枠」に 政府19年度予算案方針 - 毎日新聞 政府は2019年度予算案で、国立大学法人運営費交付金のうち教育や研究の評…

(10月10日更新)中教審グランドデザイン答申(案)への2,3の所感

(10月10日更新) パブリックコメント:意見募集中案件詳細|電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ 「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン(答申(案))」に関する意見募集の実施について 本件に関するパブリックコメントが募集されています。提出締…

中教審制度・教育改革WG審議まとめ(案)への2,3の所感

制度・教育改革ワーキンググループ(第19回) 配付資料:文部科学省 中央教育審議会大学分科会将来構想部会制度・教育改革ワーキンググループの審議まとめ(案)が公表されています。本件は、平成29年3月の文科大臣諮問を受けて審議が行われているものです。…

平成32年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法及び平成31年ラグビーワールドカップ大会特別措置法の一部を改正する法律による国民の祝日に関する法律の特例措置等を踏まえた対応について(通知)

headlines.yahoo.co.jp ※学事歴を学事暦に訂正しました。 この件について、ウェブ上では通知本体が見当たらないので、通知全文をアップします。ブログのレイアウト上、すべて左詰めで表示します。また、全文そのままであるため、,と、の誤表記もそのまま表…

Webページから見る文科省と経産省の違い

産学官共同研究におけるマッチング促進のための大学ファクトブック:文部科学省 文部科学省では、このたび、産学官連携活動に関する大学の取組を企業に対して紹介するため、一般社団法人日本経済団体連合会及び経済産業省とともに、「産学官共同研究における…

一般社団法人「大学等連携推進法人(仮称)」は現状では空想上の産物であると言わざるを得ない。

地域別の新法人で国公私立大学を一体運営、文部科学省が提案 | 大学ジャーナルオンライン 文部科学省は、地域の国公私立大学が新法人を設立し、一体運営できる新制度案を中央教育審議会の将来構想部会に提示した。大学の強みや特色を生かした連携を実現する…

内部通報は大学に広まるのか。

国立大学法人評価委員会(第58回) 議事録:文部科学省 11月に開催された国立大学法人評価委員会(第58回)の議事録が公表されています。読んでいるといろいろ思うところはあるのですが、特にコンプライアンスの在り方について、議論の俎上に上がっています。…