2015-01-01から1年間の記事一覧
現行の制度では学費を値上げしてもその分(あるいはその分以上に)運営費交付金が削減されます。つまり、学費を値上げしても、国立大学の教育研究等活動の質向上につながる可能性は極めて低いです。これを考えると、つまり学費値上げが誰の得になるのか、もう…
他業界と同じく、大学業界にも様々な業界用語がありますね。特に、省略しているためにカタカナ語に聞こえてしまうようなギョーカイヨーゴもいくつかありますね。パッと思いついた限り、並べてみます。なお、解説部分は私見であり、正しさを保証したものであ…
大学職員として働く上で、どうでもいいほど些細なことですが、言葉の遣い方に対するこだわりがあります。 「本省」と言わない。 法人化以前ならともかく、今更文部科学省のことを「本省」と呼ぶ道理はないだろうということで、「本省」という言葉は言いませ…
例えば学内のシンポジウム等に出席したとき、基調講演などでスライドを用いた説明、所謂プレゼンテーションを聞くことがあります。大学職員の研修や勉強会などでも概ねプレゼンテーションが用いられている印象です。その際、大抵は演題の後ろでPCを操作しな…
前回のエントリーはいい感じでメンタルの闇落ち感が出てましたね。読み返すとひどいもんですがエントリー消しは負けだと思うのでそのままで。 東京大学ビジョン2020 | 東京大学 この東京大学の機能転換の理念と具体的方針を、このたび「東京大学ビジョン2020…
なんとなく業務改善は若手職員が主になって行うものという空気があるなと感じています。実際、中期目標・中期計画に「若手職員による業務改善を推進する」みたいな文言がある国立大学法人もあります。ただ、大きな目で見ると、これって必ず行き詰まるのでは…
前回に引き続き、各国立大学法人の第3期中期計画(素案)を眺めていきます。今回はIRについてです。今流行のIRについて、第3期中期目標期間における各法人のスタンスを明らかにします。 1.仮説 仮説1:大部分の法人がIR活動に関する中期計画を記載してい…
各国立大学の第3期中期目標・中期計画の素案(平成27年6月):文部科学省 国立大学法人の第3期中期目標・中期計画の素案が公表されていました。一部ではニュースになっていました。 全国の国立大学 33校が文系学部などの再編計画 NHKニュース 全国86の…
職員と学生の関わりに思う 〜非学務系職員は学生と関われるのか?〜 - 大学職員の書き散らかしBLOG 以前のエントリーのとおり、私は学務系の業務に就いたことがありません。そのため学務系の業務に関する相場観がつかめないことが多いです。また、学生が大学…
ファンランナー程度でありますが、ランニングが好きで仕事が終わった後によく走っています。普段走っている10km弱ならばあまり感じないのですが、中長距離や起伏が激しいコースを走る時は、疲れてくるにつれてどんどんフォームが崩れてくるのを感じます。腕…
※何かを批判する意図があるエントリーではありません。 第9回コクダイパン会議、終了しました! | コクダイパン会議スタッフのBlog 第9回コクダイパン会議、無事に終了いたしました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。また、ご協力をい…
前回のエントリーに引き続き、馳浩新文部科学大臣の大学に対する意見を整理します。今回は、はせ浩 オフィシャルブログ「はせ日記」Powered by Amebaから大学に関係する内容を抽出しました。抽出条件は以下のとおりです。 方法:Google検索において「site:ht…
文科相に馳氏、環境相に丸川氏 安倍改造内閣発足へ:朝日新聞デジタル 安倍晋三首相は7日午後に行う内閣改造の全容を固めた。1億総活躍社会担当相兼拉致担当相兼女性活躍相には加藤勝信官房副長官を充てる。文部科学相には馳浩・元文部科学副大臣、復興相…
10月7日(水)20:45に行われた馳浩 文部科学大臣・教育再生担当大臣の新大臣記者会見の記録を以下に記します。なお、あくまで私が記録できた部分のみであることに留意願います。 総理からは、以下の点についてしっかり取り組むようにと指示があった…
国立大改革「地域・特色・世界」の3つの枠組みで強みを生かせるか 文部科学省の国立大学改革に向けた新方針「三つの枠組み」で、各大学の選択結果が明らかになった。大学側の”改革意思表明“を手がかりに、文科省は2016年度の概算要求で、国立大運営費交…
10月3日開催 第14回関西大学FDフォーラム・大学教育学会課題研究 「学士課程教育における共通教育の質保証」合同企画イべント 「学習成果をどう評価するか?― 評価課題とルーブリックの開発 ―」のお知らせ|関西大学 教育開発支援センター 現在,それぞれ…
※今回のエントリーは株式投資とはまったく関係ありません。 スーパーグローバル大「外国人教員等」 実態は経験浅い日本人 苅谷剛彦・オックスフォード大教授 :日本経済新聞 文部科学省のスーパーグローバル大学支援について苅谷剛彦オックスフォード大学教…
(前編から続く) 大学入試のあり方について (ピーターサム)アメリカの大学入試においては入試得点が高いだけでは不十分であり、良い学校に行く場合には高得点に加えて自らを差別化することが必要である。大学の文化や入学後の生活など大学が期待している…
テーマ詳細 | グローバルディベートWISDOM | NHK グローバル化への対応を迫られている世界の大学。国際競争は大学に何をもたらすのか。誰もが質の高い教育を受けられるために何が求められているのか。大学改革のあり方について、世界のウィズダムが議論する…
弊BLOGを始めてから2年が経ちました。いつもご覧いただいている皆さん、ありがとうございます。相変わらずたいした記事は書いていませんが、少しでも暇つぶしになれば幸いです。 私がBLOGを更新している理由は1年前に書いた記事と変わっていません(なお、同…
大学には議論すべき問題がたくさんあります。教育活動のこと、学生のこと、研究活動のこと、大学運営のこと、挙げていけばきりがありません。しかもたいていの場合、これらは複雑で正解がないため、そもそも何が問題なのかということすら曖昧なことも多々あ…
大学職員の専門性に関する議論では、誰でもできることではなく専門性を身に付けましょうといった言説を目にします。大学職員は誰でもできる仕事です。これは恐らく間違いないでしょう。正確に言えば「誰でも」とは「一定程度の能力を持った者なら誰でも」で…
若手社員が育たない。: 「ゆとり世代」以降の人材育成論 (ちくま新書) まじめで優秀、なのに成長が見られない。そんな若手社員が増えている。「ゆとり世代」とくくられる彼らは、なぜ育たないのか?成長する者と成長しない者の差はどこにあるのか?彼らが成長…
以前弊BLOGでは公文書の書き方について言及しましたが、当該エントリーには未だにアクセスをいただいています。私と同じように、公文書の書き方に苦慮している方も少なくないのでしょう。そこで本エントリーでは、日頃私が文章を書くときに気を付けているこ…
弊BLOGでは自分が参加した一部のセミナーやシンポジウムなどの会議録を掲載しています。最近ですと以下の記事ですね。 RIHE公開セミナー「大学における学習」に参加してきました。その1 日本学術会議公開シンポジウム「人文・社会科学と大学のゆくえ」に参…
(その2から続く) 大学教育改革の変容-政府は大学教育の何を変えたかったのか-(小入羽) 1998年以降の中教審答申や各組織からの提言は、大きく分けて、1998年の21世紀答申から2005年の将来像答申まで、2008年の学士課程答申から2012年の質的転換答申まで…
(その1から続く) 日本の高等教育の量的展開と政策を振り返る-機関レベルの規模 ・範囲の軌跡と政策効果の検証-(村澤) 政策は個々の大学や組織にどのように影響を与えてきたのか。統計分析を用いた研究を行っているが、統計分析はデータ整備や仮説検討に…
8月20日及び21日に開催された広島大学高等教育研究開発センター(RIHE)平成27年度高等教育公開セミナー「大学における学習」に参加してきました。研究成果に基づく理論的な話から海外大学の事情まで、日本の高等教育研究の中心地で幅広く学ぶことができたの…
(前編から続く) 国立大学と私立大学との改組の違い さらに言えば、国立大学の文系においてなかなか組織改革が進まない中、実は私立大学においては、通知が指摘しているところの「18歳人口の減少や人材需要等を踏まえた組織見直しを計画し、社会的要請の高…
「大学に文系は要らない」は本当か?下村大臣通達に対する誤解を解く(上)|鈴木寛「混沌社会を生き抜くためのインテリジェンス」|ダイヤモンド・オンライン 「大学に文系は要らない」は本当か?下村大臣通達に対する誤解を解く(下)|鈴木寛「混沌社会を…