質保証、点検・評価

大学は「授業科目を自ら開設」せずともよくなるのか

大学の授業科目の相乗りが可能に、再編にも影響か(ニュースイッチ) - Yahoo!ニュース 文部科学省は各大学の独自開設が原則の授業科目に対し、連携する他大学の科目をそのまま活用できる新たな仕組みを始める。この「連携開設科目」は1法人傘下の大学間か、…

大学評価基準をそのまま内部質保証に用いるのは困難ではないか。

※本稿では、大学改革支援・学位授与機構が行う大学機関別認証評価を想定して記述しています。 教育の内部質保証活動においては、大学機関別認証評価の評価基準を活用する場合も多かろうと思います。それはそれでよいのですが、評価基準を内部質保証にそのま…

設置計画履行状況等調査の結果は他人事ではない。

設置計画履行状況等調査の結果について(平成30年度):文部科学省 この調査は,文部科学省令に基づき,大学等の設置認可及び届出後,原則として開設した年度に入学した学生が卒業する年度までの間,当該設置計画の履行状況について,各大学の教育水準の維持…

教学マネジメントには優先順位が必要である

www.mext.go.jp 文部科学省のホームページで中央教育審議会大学分科会教学マネジメント特別委員会第3回の議事録が公表されています。教学マネジメントについては、弊BLOGでも言及してきました。 教学マネジメントは広まるのか。 - 大学職員の書き散らかしBLO…

3つのポリシーに係る模式図の作成とそこから見えてくる課題

引き続き、3つのポリシーに関する話題です。 教学マネジメントを巡る昨今の議論では、質保証に焦点があたり、3つのポリシーと教育課程との関係がわかりにくいと感じています。そのため、改めて、大学における教育課程等と3つのポリシーの関係を自分なりに…

3つのポリシーは新参若手管理職のようなものである

kakichirashi.hatenadiary.jp 前回の記事では教学マネジメントについて言及しましたが、教学マネジメントの中では3つのポリシー(特にDP)が重要であるとされています。改めて、3つのポリシーの性格や位置付けを考えていたんですが、まるで新参の若手管理…

教学マネジメントは広まるのか。

教学マネジメント特別委員会(第2回) 議事録:文部科学省 教学マネジメント特別委員会の議事録が公表されています。この委員会は、各大学等における教学マネジメントの確立に向けた方策(学修成果の可視化や情報公表の在り方を含む)について専門的な調査審…

学校教育法の改正は内部質保証の一助となるか。

学校教育法等の一部を改正する法律案が公表されました。この中には、学校教育法や国立大学法人法、私立学校法、独立行政法人大学改革支援・学位授与機構法などの一部改正が含まれています。 今回は、学校教育法の改正について、その内容を確認します。 大き…

教育活動において保証すべき”質”とは何か-質保証と多様性-

8月23日(木)、24日(金)FD・SDフォーラムを開催します | 大学コンソーシアム八王子 今回は、「教育の質保証」をテーマに各大学の取組みがより社会に認知され、実質的な成果をあげるための施策や方向性を考えるとともに、各大学がどのような取組みを行えば…

内部質保証はチェックとフィードバックの多重ループモデルである。

as-daigaku23.hateblo.jp id:as-daigaku23さんが内部質保証に関する記事を書かれています。以前の所掌業務であったこともあり、内部質保証については幣BLOGでも言及してきました。 内部質保証の議論をする時、個人の感覚だと大学規模と大学自身の歴史、そし…

認証評価は誰のために行うのか。

「負担の割に活用されない」 大学の認証評価で議論 | 教育新聞 電子版 大学の認証評価を巡って、現状の制度では、用意しなければならない膨大な資料の準備による教員の負担増加、日程などが制約される実地調査の有効性などの問題点が挙げられた。また、労力…

だから、評価では物事は良くならない。

※ただの長い愚痴です。 国立大学法人評価委員会(第52回) 議事録:文部科学省 国立大学法人評価委員会の議事録が公表されていました。ざっと読んでいたのですが、「評価者への配慮」とか言っている時点で改善につながる評価とか程遠いよなぁと思いました。 …

「成果」とは一体何なのか?国立大学に対する成果評価への期待と不安

気がつけば3ヶ月近くご無沙汰していました。年度末の状況が引き続き世紀末レベルに達しています。とは言いつつも、書くトレーニングも進めたいところですので、こちらも少しづつ進めていきます。 さて、4月に「第3期中期目標期間における国立大学法人運営費…

「IRという言葉が先行しすぎているのではないか」

この言葉は先日友人と飲んでいた際に出てきました。その後いろいろ話をしているうちに、「IR」という言葉が流行り言葉になっているような今の状況はもしかして良くない結果を招くのではないかという懸念を抱いたところです。今回はそんな不安について。 最近…

薬学教育の最近の動向に思う 〜質保証の王道〜

ディシプリンに応じた教育の質保証については弊BLOGでもたびたび取り上げてきました(分野別質保証に思う 〜新たな大学評価の在り方〜、2023年問題に思う 〜医学教育の新たな地平〜)が、個人的には最近特に注目しているのは薬学教育の動向です。薬学教育が6…

認証評価基準細目省令の改正に思う 〜多面的入試は認証評価基準になるのか〜

文科省:大学入試内容、評価項目に追加へ - 毎日新聞 文部科学省は、大学の教育内容などを第三者機関が評価する「認証評価制度」の項目に、新たに入試内容を加える方針を決めた。中央教育審議会(中教審)が議論している大学入試改革の内容が「知識偏重型から…

分野別質保証に思う 〜新たな大学評価の在り方〜

いまや「質保証」と言えば、大学を巡る一つのキーワードになっています。特に、「教育の質保証」は、認証評価をはじめとして全ての大学が避けて通れない事項ですね。全ての大学に受審が義務付けられている大学機関別認証評価で質保証と言った場合、個別の学…

学生の満足度に思う 〜一体何に満足しているのか〜

今はどこの大学でも学生の満足度調査やそれに類似する取組を行っていますね。所謂授業評価アンケートの一部として組み込まれていることも多いと思いますし、学部学科など学位プログラム全体として満足度を調査することや卒業生や同窓生に調査することもある…

2023年問題に思う 〜医学教育の新たな地平〜

世の中には、「○○年問題」と言われるものがたくさんあります。代表的なものは2000年問題(Y2K)でしょう。年号下二桁がゼロになり処理上問題が発生するため、様々な問題が生じると当時は言われていましたね。それほど大きな問題は起きなかったように記憶してい…

認証評価結果に思う 〜優れた点と改善を要する点〜

大学評価・学位授与機構 | 評価報告(H25) 公益財団法人 大学基準協会 - 評価事業/大学評価/公表方法・評価結果 大学機関別認証評価結果平成25年度 「全校が基準満たす」と判定/話題/デイリースポーツ online 大学評価・学位授与機構は26日、2013年度…

The University of PeopleのAccreditationに思う 〜学費無料のオンライン大学〜

大学通信教育設置基準の改正に思う 〜後続は現れるのか〜 - 大学職員の書き散らかしBLOG 先日、大学通信教育設置基準の改正について、弊BLOG記事でも触れました。それに関連して、アメリカで興味深い動向がありましたので、紹介します。 http://www.nytimes.…

設置計画履行状況等調査の結果に思う 〜質の変化と質保証〜

【主張】大学の質低下 文科省の責任も問われる+(1/2ページ) - MSN産経ニュース 少子化で受験人口が減る中で、大学教育の質低下が顕著になっている。文部科学省が新設大学などを対象にした調査では、英語の授業で中学程度の基本的な文法を教えている大学も…

アセスメントプランに思う 〜これからのキーワードになりうるか〜

大学教育部会(第25回) 議事録:文部科学省 9月に行われた中央教育審議会大学分科会大学教育部会(第25回)の議事録が掲載されていました。大学教育分会は「(1)大学教育の質の保証・向上について(設置基準,設置認可審査,認証評価の改善を含む)(2) 関連し…

大学評価に思う 〜評価は改善に役立つのか〜

イベント情報 | 大学マネジメント研究会 大学創生エンジンは、大学マネジメント研究会の若手メンバーを中心とする大学創生エンジン2013実行委員会が企画・開催しています。(中略)第三回目となる今回は、外部評価、自己点検評価、学生からの評価、大学ラン…