高等教育政策

3つのパブコメが出ています。

大学関係のパブリックコメントが3件でています。中央教育審議会大学分科会大学教育部会の審議が一段楽したので、審議していた3案件についてまとめてパブコメにかけたのでしょうね。なお、これらは行政手続法第39条に定める意見公募手続に則ったものです。 …

「文科省の言うことを聞かなければ交付金を減らされる」は本当か?

様々な場面でよく聞くのが「文科省の言うことを聞かなければ交付金を減らされる」ということです。これって本当でしょうか。私個人としては、少なくとも国立大学においては都市伝説と同程度の信憑性だと考えてます。 冒頭の文章を二つに分けてみましょう。前…

馳浩新文部科学大臣は大学にどのような意見を持っているのか。(BLOG編)

前回のエントリーに引き続き、馳浩新文部科学大臣の大学に対する意見を整理します。今回は、はせ浩 オフィシャルブログ「はせ日記」Powered by Amebaから大学に関係する内容を抽出しました。抽出条件は以下のとおりです。 方法:Google検索において「site:ht…

馳浩新文部科学大臣は大学にどのような意見を持っているのか。

文科相に馳氏、環境相に丸川氏 安倍改造内閣発足へ:朝日新聞デジタル 安倍晋三首相は7日午後に行う内閣改造の全容を固めた。1億総活躍社会担当相兼拉致担当相兼女性活躍相には加藤勝信官房副長官を充てる。文部科学相には馳浩・元文部科学副大臣、復興相…

馳浩 文部科学大臣・教育再生担当大臣の新大臣記者会見録

10月7日(水)20:45に行われた馳浩 文部科学大臣・教育再生担当大臣の新大臣記者会見の記録を以下に記します。なお、あくまで私が記録できた部分のみであることに留意願います。 総理からは、以下の点についてしっかり取り組むようにと指示があった…

国立大学の重点支援枠はどのように選択されたのか。

国立大改革「地域・特色・世界」の3つの枠組みで強みを生かせるか 文部科学省の国立大学改革に向けた新方針「三つの枠組み」で、各大学の選択結果が明らかになった。大学側の”改革意思表明“を手がかりに、文科省は2016年度の概算要求で、国立大運営費交…

「「大学に文系は要らない」は本当か?」は本当か?(後編)

(前編から続く) 国立大学と私立大学との改組の違い さらに言えば、国立大学の文系においてなかなか組織改革が進まない中、実は私立大学においては、通知が指摘しているところの「18歳人口の減少や人材需要等を踏まえた組織見直しを計画し、社会的要請の高…

「「大学に文系は要らない」は本当か?」は本当か?(前編)

「大学に文系は要らない」は本当か?下村大臣通達に対する誤解を解く(上)|鈴木寛「混沌社会を生き抜くためのインテリジェンス」|ダイヤモンド・オンライン 「大学に文系は要らない」は本当か?下村大臣通達に対する誤解を解く(下)|鈴木寛「混沌社会を…

明治大学の新しい時間割・学年歴は設置基準違反なのか?

2017年度からの本学授業時間割の変更について(お知らせ) | 明治大学 本学は,2017年度の春学期から,これまでの「1コマ90分7講時制」の時間割を,「1コマ100分6講時制」へ変更し,かつ,授業期間を現行の半期「15週」から「14週」へと短…

長崎大学はBSL4施設の夢を見るか

毎日数多くのニュースが流れる中、目をひくものというのはそんなに多くありません。そんな中、「おっ」と声が出てしまったニュースがこちらです。 “危険病原体”扱う実験施設 近く稼働へ NHKニュース 塩崎厚生労働大臣は、エボラ出血熱など危険度の高い感染症…

ここ最近の大学改革の流れと今後の国立大学。

ふと「そういや、今騒がれてる国立大学改革の話ってどこから始まったんだっけ?」と思ったので、改めて今に至る流れを図で表してみました。大学全体の改革の話ならば1991年の大学設置基準大綱化から、国立大学ならば1996年の行政改革会議から話し始めるのが…

大学改革を巡る話のめんどうなところ。

一時期よりも少し落ち着いたかもしれませんが、教育改革をめぐる話は常に何かしら聞くような状況です。最近ですと職業教育学校の話が新聞報道等されていましたね。 政府、ITに特化した高等教育機関 成長戦略の人材育成策 :日本経済新聞 政府の産業競争力…

人文社会科学系の再編騒ぎはどのような背景があるのか。

いつぞやに引き続き、またしても人文社会科学系の改廃について話題になっているようです。本件については、弊BLOGでも言及してきたところです。 「文学部はなぜ必要なのか?」不要論者の多い文学部について考える人々 - Togetterまとめ 教員養成・人文社会科…

国立大学の予算配分に反映する評価等(素案)に思う 〜どのような指標が示されているのか〜

国立大学法人は平成27年度に第2期中期目標期間の最終年度を迎えます。現在は、平成28年度から始まる第3期中期目標期間に向け、各法人で中期目標・中期計画の策定が進められていることと思います。併せて、文部科学省内では第3期における国立大学運営費交付金…

京都工芸繊維大学の新学科設置構想に思う 〜攻める国立大学〜

両丹日日新聞 : 公立大学検討会議、学科変更への意見相次ぐ 福知山市が設置している有識者による公立大学検討会議の第3回会合が13日、市役所で開かれた。前回に引き続き、市が成美大の校舎などを活用し、16年4月の開学を目指している市立大学の基本構想(素…

まち・ひと・しごと創生法に思う その3 〜大学は何をすべきなのか〜

前々回、前回に引き続き、創生法に関連して今後5か年の目標や施策や基本的な方向を提示する「まち・ひと・しごと創生総合戦略(総合戦略)」について、大学に関連する部分を確認します。今回は、「(2)地方への新しいひとの流れをつくる(ウ)地方大学等の活…

まち・ひと・しごと創生法に思う その2〜KPI目標は達成されるのか〜

前回に引き続き、創生法に関連して今後5か年の目標や施策や基本的な方向を提示する「まち・ひと・しごと創生総合戦略(総合戦略)」について、大学に関連する部分を確認します。今回は、まさに大学のことが中心に語られている「(2)地方への新しいひとの流…

まち・ひと・しごと創生法に思う 〜大学には何が求められているのか〜

昨年、まち・ひと・しごと創生法(以下、「創生法」という。)が成立し、国として人口減少、地方創生に対応する体制の整備が行われたことはまだ記憶に新しいところです。創生法は、 基本理念、国等の責務、政府が講ずべきまち・ひと・しごと創生に関する施…

地域における国立大学の役割に思う その5

(続く) 図17及び図18に、有識者調査及び自治体調査における大学院就学への対応の回答を示します。図17が有識者調査の結果、図18が自治体調査の結果です。図17から、各大学とも概ね同じ傾向であり、8割程度の有識者は原則として大学院就学を認めていないこ…

地域における国立大学の役割に思う その4

(続く) 図13に、自治体調査における大学と地域との交流の障害について地域側に問題があると回答した要因の結果を示します。各設問において、比較的ポジティブ回答の割合が高く、自治体の者としては大学よりも地域側に障害が多いと認識している可能性が示唆…

地域における国立大学の役割に思う その3

前回までの有識者調査結果の分析に引き続き、今回は自治体調査結果の分析を行います。なお、自治体調査は、各大学が設置されている県及び県内各市の中堅幹部(課長)を対象として行われました。 図9に、自治体調査における各大学の総合評価の結果を示します…

地域における国立大学の役割に思う その2

(前回から続く) 図5に、大学と地域との交流の障害について大学側に問題があると回答した要因の割合を示します。概ね各大学が同様の傾向を示し、問5「教員の研究分野・研究課題が分かりづらい・PR不足」が3大学との高いポジティブ回答割合を示しています。…

地域における国立大学の役割に思う その1

一般社団法人 国立大学協会 <What's New> 「政策研究所 研究報告書「地域における国立大学の役割に関する調査研究(Web版)」(12/12) 「政策研究所 研究報告書「地域における国立大学の役割に関する調査研究(Web版)」を公開しました。 一般社団法人国…

高度専門職の能力水準に思う 〜スペシャリストはどのように働くのか〜

前回に引き続き、「高度専門職」に関連した大学職員の職業能力について考えてみます。 当たり前ですが大学職員とは職業の1種であり、その能力開発とは所謂職業能力開発に属すると理解しています。職業能力開発促進法(昭和44年法律第64号)では、職業能力開…

高度専門職の検討に思う 〜いったい何が良くなるのか〜

現在、中央教育審議会大学分科会大学教育部会では、職員の資質向上等に関する取組として、高度専門職について議論されています。ここで言う高度専門職とは、 IRや入学者選抜,教務,学生支援,人事や財務,広報等各分野に精通した「高度専門職」(中央教育審議会…

薬学教育の最近の動向に思う 〜質保証の王道〜

ディシプリンに応じた教育の質保証については弊BLOGでもたびたび取り上げてきました(分野別質保証に思う 〜新たな大学評価の在り方〜、2023年問題に思う 〜医学教育の新たな地平〜)が、個人的には最近特に注目しているのは薬学教育の動向です。薬学教育が6…

50年前のアメリカ大学教育改革に思う 〜現代日本の大学事情と似ているのか〜

たまに「日本の大学制度はアメリカの大学制度よりも◯十年遅れている」といった言説を聞くことがあります。たしかに、例えばIRについては、アメリカの高等教育機関においてIR組織が設置されるようになったのは1950~60年代であり、日米間の設置趣旨の違いはと…

財政制度分科会の資料に思う 〜国立大学はどうなってしまうのか〜(後編)

(前編から続く) P30 国立大学法人運営費交付金の配分方式 ここでようやく運営費交付金の配分について言及されます。繰り返しますが、一般運営費交付金は「国立大学の教育研究を実施する上で必要となる基盤的経費」です。「必要となる経費」なので、各大学…

財政制度分科会の資料に思う 〜国立大学はどうなってしまうのか〜(前編)

財政制度分科会(平成26年10月27日開催)資料一覧 : 財務省 財務省の財政制度分科会(平成26年10月27日開催)資料の掲載されていました。ここでは国立大学法人の運営費交付金の配分方法について検討されましたが、その内容はすでに報道されています。 「国立…

実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関に思う 〜大学は職業訓練を行うのか?〜

実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する有識者会議(第1回) 配付資料:文部科学省 1 趣旨 職業教育については,若者が自らの夢や志を考え,目的意識を持って実践的な職業能力を身に付けられるようにするとともに,産業構造の変化や技術革新…