教職課程再課程認定等に関する説明会(東京ブロック・7月10日)に参加してきました。

 本日7月10日に開催された教職課程再課程認定等に関する説明会に参加してきました。全国で順次開催される予定ですが、東京ブロックはもっとも早い開催ということで、会場となった一橋講堂はほぼほぼ満員でしたね。本説明会の資料は、後日、文部科学省のホームページで公開される予定だそうです。

 説明会で発言があった内容について、以下に記します。なお、私が理解できた部分のみ記載しており、内容の正確性は保証できませんのでご了承ください。というよりも、運用がまだ固まっていない部分がありそうでしたので、説明会を重ね各大学と質疑応答等を繰り返すことで、具体的な運用が明らかになっていくのだろうと思います。

(1)教育職員免許法・同施行規則の改正及び教職課程コアカリキュラムについて(文部科学省初等中等教育局教職員課教員免許企画室長)

  • 今回の再課程認定は全ての教職課程が対象となる。各大学においては、学生に教員としてふさわしい資質を身につけられるように教職課程の内容を検討してほしい。教職課程に関する質向上の取組をより可視化し、社会に対して教職課程の意義を伝えていきたいと考えている。再課程認定の過程においては、各大学等としっかりと意見交換・意思疎通をしていきたいと思っている。
  • 平成27年度の中教審答申では、採用や研修段階の充実に加え、養成段階への期待が述べられている。実践的な体験や学習の実施、教科と教職の融合などが挙げられており、それを踏まえ、教育職員免許法(以下、「免許法」)や同法施行規則(以下、「施行規則」)が改正された。
  • 免許法では、科目区分を大くくり化し、各教科の専門的内容と指導法を一体的に学べるようにし、新たな教育課題に機動的かつ弾力的に対応できるようにした。施行規則の改正では、アクティブラーニングの視点を踏まえ、授業改善やチーム学校への対応、特別支援教育など新たな事項を追加し、履修内容の充実を図ることとしている。また、学校インターンシップも各大学の判断により実施できるようにし、積極的な取組を期待している。併せて、養護・栄養教諭の教職課程に係る見直しなどを行う予定である。
  • 科目区分の大くくり化について、現行の8つの科目区分を5つに整理し、融合科目の開設も可能としている。養護・栄養教諭についても、同様に5つに整理している。施行規則の改正案では改正箇所が多いように感じるかもしれないが、多くは科目区分の大くくり化に伴い文言を置き換えた箇所である。
  • 科目に含めることが必要な事項を改正し、「特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対する理解」(以下、「特別支援科目」)の内容を含む科目を1単位以上習得するものとし、また、チーム学校への対応などを新たに含めることとする。各科目区分に含まれる科目にはアクティブラーニングの視点等を取り入れることとしている。教育実習に学校体験活動の単位を含めた場合は、他の学校種の免許状取得における教育実習の単位の流用はできないことに留意いただきたい。
  • 幼稚園教諭の教職課程について、「教科に関する科目」(小学校の国語、算数、生活、音楽、図画工作、体育)から「領域に関する専門事項」と名称を変更し、幼稚園教育要領で定める健康、人間関係、環境、言葉、表現の5領域を定める。ただし、平成34年度までは、従来の「教科に関する科目」による課程の開設も可能とする。
  • 小学校教諭の教職課程について、「教科に関する専門的事項」に外国語を追加する。
  • 中学校教諭・高等学校教諭の教職課程について、「教科に関する専門的事項」のうち英語における「英米文学」を「英語文学」と改める。併せて、「各教科の指導法」の履修方法として、中専修免・中一種免は8単位以上、中二種免は2単位以上、高専修免・高一種免は4単位以上とした。
  • 「大学が独自に設定する科目」は、免許法改正前(旧課程)の「教科又は教職に関する科目」の考え方を継承している。養護・栄養教諭の教職課程についても、同様である。
  • 改正免許法の施行(新課程)は平成31年4月であり、それ以降に教職課程の維持を希望する大学は、平成30年度中に再課程認定を受ける必要がある。改正に伴う経過措置として、①旧課程で習得した単位について、各大学が適当と判断すれば、新課程における単位としてみなすことができること②施行日の前に在学した者であれば、旧課程により免許を得ることができること③幼稚園教諭の教職課程(旧課程)について、「領域に関する専門的事項」に係る単位の修得は、平成34年度までは、旧課程の「教科に関する科目」の習得により可能とすることなどを設けている。
  • 教職課程コアカリキュラム(以下、「教職コアカリ」)について、中教審の答申を受け、コアカリキュラム検討会などで検討を行っているところである。これまで大学の自主性自立性に基づき教員養成が行われており、学芸と実践の融合により高い水準の教員養成が求められているところである。しかし、現在の教員養成に対する批判等もあり、教職課程に係る教育活動の可視化が必要であると考えている。そこで、共通的に習得すべき能力を可視化し、教職コアカリを作成することとした。教職コアカリという共通の土台のうえに、地域のニーズや大学の独自性を踏まえ、教職課程が構築されることとなる。教職コアカリは、教職課程の質保証を目指し、教職課程に関する社会的な理解を得るためのものである。
  • 教職コアカリは主として旧課程の「教職に関する科目」について作成しており、旧課程の「教科に関する科目」や「養護に関する科目」に関するコアカリは今後の検討事項としている。教職コアカリは各科目における一般目標とそれに伴う到達目標で構成されているが、到達目標の数が授業の回数等を規定するものではないことに留意いただきたい。今後、教職コアカリは必要に応じて改正を行っていくこととなる。
  • 各大学においては、教職コアカリの内容を踏まえ、それに大学や担当教員の創意工夫を加え、体系的な教職課程を構築してほしい。その際は、教職コアカリに定める目標を習得できるようにしてほしい。授業の構成にあたっては、①到達目標の内容を扱わない授業回があっても良いこと②全ての授業回において横断的に扱う到達目標があっても良いこと③到達目標と各授業回が一対一対応する必要はないことに留意いただきたい。目標に達する資質をどのように育成するのかということを考えてほしい。教職コアカリに記載された文言一つ一つがシラバスに明記されていることを審査するわけではなく、総合的に授業内容の審査を行う。
  • 外国語(英語)コアカリキュラムについては、英語教育有識者会議において提案され、新しい学習指導要領を踏まえ、作成しているところである。外国語(英語科)の指導法などについて、小学校教員、中・高等学校教員の養成課程において、学習項目等を明記するものである。教職コアカリと同様に大学の創意工夫を否定するものではなく、学習項目の順序や単位数などは目安にとどまっている。課程認定審査において厳密に適用されるものではない。
  • 幼稚園教諭の養成課程のモデルカリキュラムについては、必要に応じて参照できるように、教育課程を例示したものである。
  • 独立行政法人教員研修センター法の改正により、教員免許状更新講習や免許法認定講習の認定業務の一部を機構が行うこととしている。教員免許状更新講習については、平成30、31年度に受講者の増加が見込まれるところであり、各大学においても対応を検討いただきたい。

(2)教職課程認定基準の改正及び再課程認定申請要領について(文部科学省初等中等教育局教職員課専門官)

  • 免許法や施行規則の改正を踏まえ、平成31年度以降にも教職課程の継続を希望する大学は、平成30年度中に再課程認定を受ける必要がある。特別支援学校教員の養成課程以外が対象となるが、特別支援学校教員の養成課程においても、学校体験活動を追加する場合は、課程認定申請が必要となる。
  • 授業科目の審査は、教職コアカリが対象とする科目を中心に行う。シラバスは、改訂後の学習指導要領を踏まえた内容であることが必要である。教職コアカリの定める到達目標が習得できる授業内容であるか、シラバスに教職コアカリの内容が含まれているか確認する。言及されていない到達目標があれば、事務的に指摘することになるだろう。
  • 教職コアカリの内容やその他各大学の創意工夫を踏まえた授業の構成は各大学にて検討することになるが、全ての授業回において教職コアカリの到達目標が含まれている必要はない。教職課程認定審査では、教職コアカリの文言がシラバスに含まれているかということを確認するわけではなく、教職コアカリの全ての内容が含まれていることをシラバスの記載全体として確認できるかということを審査を行う。
  • 例えば、シラバスの記載が抽象的で教職コアカリの到達目標が含まれていることが確認できない場合や教職コアカリの内容をそのまま転機したのみであり授業内容が判然としない場合、教職コアカリの到達目標が含まれた授業回が明らかに少ない場合などは、不適切であると指摘する可能性がある。
  • 教員審査について、業績のみではなく経歴や教育活動等を踏まえて総合的に判断するが、全く活字業績がないことは不適切である。教職コアカリの到達目標一つ一つに対応する業績を求めるわけではなく、シラバスに記載された各授業の主たる目的を踏まえ、授業担当者であることが適切かどうか総合的に判断する。全ての到達目標、全ての授業内容について、網羅的に業績が必要なわけではない。
  • 実務家教員の審査について、職務上の実績を記載する欄を新たに設けている。教育実践記録等の欄も活用してほしい。
  • 教員審査のイメージとして、研究の領域と研究実績が授業内容をカバーするものであれば良い。領域や実績が授業の一部のみをカバーしている場合は、業績を追加するかオムニバスで授業を担当することが考えられる。特に実務家教員について、活字業績が授業内容の一部のみをカバーしている場合は、職務上の実績を加えて授業内容全体をカバーできれば良い。
  • 新設科目の教員審査の取り扱いについて、「総合的な学習の時間の指導法」は、特例として、「総合的な学習の時間の指導法」に関する10年以上前の活字業績を記載可能とし、また、「各教科の指導法」「道徳教育の指導法」「特別活動の指導法」のいずれかの業績でも記載可能とする。ただし、これらの特例を用いる場合は、平成34年度末に「総合的な学習の時間の指導法」に関する業績の事後調査を行う予定である。
  • 小学校の「外国語の指導法」については、「外国語活動の指導法」や中高の「外国語の指導法」の業績でも記載可能とする。ただし、後者の場合は、平成34年度末に「外国語の指導法」に関する業績の事後調査を行う予定である。
  • 特別支援科目については、活字業績が「障害の特性及び心身の発達の理解」のみであっても、研修講師の経験や特別支援学校での教員としての実績など、職務上の実績等で「教育課程や支援の方法の理解」が確認できれば良い。
  • 他の大学で開設する授業科目も含めて、授業科目の開設が可能である。この場合は、再課程認定の際に、単位互換協定書の提出が必要である。
  • 複合科目の教員審査について、授業内容を構成する主たる内容から見て、担当教員としてふさわしいか総合的に判断する。教科に関する内容と教職に関する内容をともに含む複合科目の場合、例えば、教科と教職のそれぞれの業績がある教員2名で授業を担当することや、教科に関する活字業績と教職に関する実務経験がある者が授業を担当することなどが考えられる。なお、過去の教員審査において、「教科に関する科目」または「各教科の指導法」を単独で担当することを可とされた者については、その結果を尊重し審査を行うこととする。
  • 学校体験活動の教員審査について、平成30年4月時点における教育実習科目と同一の教員が学校体験活動を担当する場合は、その者に係る教員審査は行わないこととする。
  • 必要専任教員数や共通開設の取り扱いは従前と同様である。特別支援科目、「総合的な学習の時間の指導法」、「道徳の理論及び指導法」は共通開設が可能であり、学校体験活動は教育実習と同様の取り扱いである。
  • 幼稚園教諭の教職課程における「領域に関する専門的事項」について、一種免は5領域中5領域、二種免は5領域中4領域の開設が必要である。小学校教諭の教職課程との共通開設はできないが、それぞれの課程の専任教員とすることは可能である。特例により、小学校教諭の「教科に関する科目」を充てる場合は、現行の審査基準を適用するが、平成34年度末に「領域に関する専門的事項」の事後調査を行う予定である。
  • 小学校教諭の教職課程における「教科に関する専門的事項」や「各教科の指導法」について、外国語が新設されたことに伴い、10教科の開設が必要である。また、中学校・高等学校教諭の教職課程における「教科に関する専門的事項」ついて、一種免は20単位以上、中二種免は10単位以上の開設が必要である。
  • 新たに複合科目の開設を可能とした。複合科目については、「教科に関する専門的事項」の専任教員に含めること、また、教科指導法と同様に共通開設することが可能である。幼稚園教諭の教職課程における「複合領域」の専任教員については、「領域に関する専門的事項」の専任教員に含めることができる。
  • 学校インターンシップや学校ボランティアなどの科目について、「大学が独自に設定する科目」として位置づけて実施することが可能である。また、教育実習の一部として学校体験活動の科目を開設することもできる。
  • 学校体験活動の実施にあたり、教育実習の一部として実施することを踏まえ、大学と学校との連携や学校教育全般に関する支援活動や補助業務であること、学校の指示の下に学生が行う活動であることが必要である。
  • 「大学が独自に設定する科目」は、従来の「教科又は教職に関する科目」と同様の考え方である。この科目区分では、新たに「「教科に関する専門的事項」に準ずる科目」を開設することができ、複数の教科を横断した科目や異なる学校種を横断した科目が想定できるところである。なお、専修免における「大学が独自に設定する科目」は従前の「教科又は教職に関する科目」と同様の取り扱いとする。
  • 再課程認定の申請書類については、一部の書類の提出を省略することとなるが、大学側で課程認定基準等を満たしていることをしっかりと確認してほしい。シラバスについては、法改正に伴い新たに設定される科目や教職コアカリに記載された科目が提出対象となる。これ以外の科目について、平成30年4月時点と同一教員が担当する場合は、提出の対象ではない。同じく、業績書の提出対象となる教員についても、新規事項以外の事項を含む授業科目について、平成30年4月と同一教員が担当する場合は提出の対象ではない。また、全ての教職課程について、平成30年4月時点と平成31年度以降との新旧対照表を提出する必要がある。
  • 科目区分の変更に伴い、専修免の教職課程では、新たな科目区分に応じて新旧対象表上に授業科目を再配置する必要がある。この際、授業科目新設や教員変更を行う場合は、シラバス及び業績書の提出対象となる。
  • 教職コアカリや外国語(英語)コアカリの対象科目のうち必修・選択必修科目は、コアカリの内容と授業内容との対応表を提出する必要がある。
  • 業績書には、新たに「職務上の実績に関する事項」(資格・免許、学校現場等での実務経験など)を記載できる欄を設けた。特に、実務家教員については、同欄を活用いただきたい。なお、「教育上の能力に関する事項」欄は大学生に対する教育活動を記載することとする。
  • 教育実習について、様式第5号は必ず提出することとなるが、実習校の受入承諾書は不要である。ただし、学校体験活動を開設する場合は、受入承諾書の提出が必要である。なお、教育実習の一部として学校体験活動を行う場合は、様式第5号に学校体験活動に関する成績評価方法や事前事後指導の内容を記載する必要がある。
  • 再課程認定のスケジュールについて、8月に施行規則改正・課程認定基準確定・再課程認定手引きの確定版配布、10月下旬から2月まで事前相談、3月に申請書提出、平成30年度に審査、平成31年度から新課程の実施を想定している。

(3)事前質問への回答について(文部科学省初等中等教育局教職員課専門官)

課程認定基準について
  • 旧課程と新課程が並存する場合の専任教員は、重複してもかまわない。
  • 「各科目に含めることが必要な事項」について、単位数が明記されていない事項であれば、複数の事項を含んで一つの授業科目を開設しても良い。また、一つの事項を2科目に分けて開設することも可能である。
  • 教育実習について、課程認定審査では隣接する学校種での実施を認めていない。
  • 「進路指導」を含めた科目について、養護教諭の科目との共通開設は原則できない。
  • 認定後の変更については、これまでと同様の取り扱いを想定している。具体的な取り扱いは検討中である。
  • 新規に追加された「各科目に含めることが必要な事項」は、必ず新規科目を開設しなければならないのではなく、すでに開設されている科目を利用することも可能である。その際、必ずしも名称変更が必要ではないが、教職課程にふさわしい名称としてほしい。
  • 科目名称の例は検討中である。
コアカリキュラム・シラバスについて
  • 到達目標や一般目標を複数の授業科目で構成することは可能だが、それらの構成科目は必修科目とすることとなる。
  • 養護・栄養教諭のコアカリキュラム(以下、「コアカリ」)は今後の検討課題である。
  • 英語以外の外国語は、コアカリ対応表の提出対象外となる。
  • 各科目に含めることとなっている「アクティブラーニングの視点」は、コアカリ対応表でシラバスに含まれることを確認することとなる。
  • 「各教科の指導法」の単位数は、施行規則の範囲において、大学側で決定してほしい。
  • 一部の教職コアカリには到達目標が17個ある科目がある。教職コアカリの到達目標への対応について、一つの授業回で複数の到達目標を取り扱っても良い。
  • 学則上定められていれば、15回の授業回数でなくても良い。
幼稚園教諭の教職課程について
  • 幼稚園教諭の教職課程における「領域に関する専門的事項」について、小学校教諭の教職課程における「教科の専門的事項」科目で開設するのであれば、現行の基準が適用される。
  • 「保育内容の指導法」についての取り扱いは現行のとおりとする。
  • 幼稚園教諭の教職課程における「領域に関する専門的事項」と小学校教諭の教職課程における「教科の専門的事項」を共通開設することはできないが、専任教員はそれぞれの課程の専任教員とすることができる。
  • 「領域に関する専門的事項」は、幼稚園指導要領やモデルカリキュラムを踏まえ検討してほしい。
  • 「領域に関する専門的事項」と「保育内容の指導法」を合わせた科目を「複合領域」として開設することが可能である。
特別支援科目について
  • 特別支援科目について、他の「各科目に含めることが必要な事項」と合わせて授業科目を開設することはできない。ただし、保育士資格科目や介護等体験実習と併せて開設することは可能である。
  • 特別支援科目は、旧課程では「教科又は教職に関する科目」として開設することとなる。
総合的な学習の時間の指導法について
  • 「総合的な学習の時間の指導法」を含む科目を単独に開設することは必須ではない。
  • 担当教員の業績について、どの教科の指導法に係る業績、どの学校種に係る業績でも可能である。ただし、隣接する学校種に係る業績が望ましい。 学校体験活動について
  • 教育実習の一部として学校体験活動を実施する場合は、教育実習と同様の取り扱いである。その場合、教育実習とは別に、学校体験活動の授業科目を開設することとなる。
  • すでに学校体験活動を開設している場合も、再課程認定の際に受入承諾書を提出する必要がある。
  • 「大学が独自に開設する科目」として学校体験活動を開講する場合は、受入承諾書等は不要である。
大学が独自に設定する科目について
  • 旧課程の「教科又は教職に関する科目」と同様に、他の授業科目区分の単位数を以て充足させることが可能である。
  • 各科目区分に順ずる科目の開設が可能である。
  • 新規開講科目や担当教員の変更がある場合はシラバス・業績書の提出が必要である。
複合科目について
  • 科目の開設が必須ではないが、積極的な開設が望まれる。
  • 複合科目については、「教科及び教科の指導法に関する科目」の単位数に加えることができる。
  • 「各教科の指導法」と「教科に関する専門的事項」をともに取り扱う複合科目を開設することは可能だが、「各教科の指導法」のみの科目と「教科に関する専門的事項」のみの科目もそれぞれ開設する必要がある。
教員審査について
  • 教員審査の対象となる活字業績については、現行と同様の取り扱いである。執筆ページ数が極端に少ない場合は、業績追加などの指摘を行う場合がある。演奏活動等は活字業績としてみなせない。
  • 審査会での指摘があった場合は、業績追加・教員変更・教員追加の対応が必要であり、その後の再審査でも認定が困難である場合は、当該科目を教職課程からはずしてもらうことになる。
  • 教員の年齢制限はない。
提出書類について
  • 新課程の教員は平成31年4月以降に担当する教員であり、退職が確実である場合は後任者を記載する必要がある。
  • 担当教員未定で申請書を提出することは認められない。後任の担当教員を必ず確保してもらう必要がある。
  • 施行規則66条の6に定める科目について、再課程認定の際に書類提出は不要である。
  • ゲストスピーカーについて、業績書の提出は不要である。
  • 平成30年度に教職課程を取り下げる場合は、再課程認定の書類にその旨を明記すれば、取り下げ届けの提出は不要である。
  • 再課程認定申請と通常の課程認定申請は別ファイルで提出となるため、それぞれ業績初頭を提出する必要がある。
指定教員養成機関について
  • 再課程認定は5年後ごと再指定に含まれる。
免許法施行規則について
  • 高等学校教諭免許状(工業)の特例措置は、施行規則において引き続き規定する予定である。
  • 新旧課程の単位の読み替えは、施行規則に定める予定である。
  • 新旧課程の単位の取り扱いについて、特別支援科目は改めて習得する必要がある。また、「各科目に含めることが必要な事項」で追加された括弧書きの部分や「道徳の理論及び指導法」など名称が変更となった事項は、改めて習得することを要しない。
  • 短期大学から間をおかず専攻科に入学した場合は、旧課程により免許を取得することが可能である。
その他について
  • 質問回答集について、他のブロックのものを含め、各大学に送付する予定である。

(4)質疑応答

Q:同一名称の教職科目を複数開設し異なる教員が担当している場合、教職コアカリの対応表はそれぞれの科目について作成するのか。

A:それぞれの科目について作成することになる。

Q:「教科に関する科目」は大学レベルの専門的な内容という話だったと思うが、その制限はなくなったのか。

A:従前と取り扱いは変わらない。

Q:①新旧課程の接続について、科目等履修生の場合はどのように対応するのか。②「教科に関する専門的事項」は各学科で開講されている専門科目を記載するのか。

A:①旧課程で入学し旧課程中に単位を修得した場合は旧課程での要件を満たすこととなる。旧課程で入学し在学中に施行日を迎えた場合は旧課程での要件を満たすこととなる。旧課程で入学し施行日以降に単位を積み残して卒業した場合は、施行規則の読み替えにより、新課程での単位とすることとなる。一部科目は新規履修することになると思われる。②基準は現行通りであり、様式の記載方法が変更になったのみである。

Q:幼稚園教諭の教職課程に係る移行措置について、平成34年までに卒業する者が対象となるのか。

A:平成30年度入学生が卒業するまでに新課程にあった科目を開設してほしい。入学年度や卒業年度との関係は、整理をして改めて回答する。

Q:①平成29年度末の変更届は従前のとおり提出してよいか。②各教科の指導法8単位は開設する単位数か修得する単位するか。③特別支援学校教員の教職課程における開設科目を特別支援科目として利用することは可能か。

A:①平成29年度末に提出する変更届は従前のとおり対応いただきたい。②習得単位数である。③特別支援科目は一般の学校での対応を学ぶものであり、特別支援学校教員の教職課程における開設科目の内容とは異なるため、共通開設はできない。

Q:旧課程で入学した学生が免許を取得できずに卒業した場合、直後に専攻科に入学した際は旧課程、科目等履修生となった場合は新課程と回答があったが、平成10年の再課程認定時と取り扱いが異なるのか。

A:確認して改めて回答する。

Q:手引きのP8上段には、再課程認定おいて平成30年度の科目新設等も該当することとなっているが、どのように考えれば良いか。

A:整理して改めて説明する。

Q:教育実習に関するシラバスについて、様式第5号があるが、提出する必要はあるのか。

A:様式第5号を提出いただければよい。

Q:再課程認定の様式はホームページにアップロードされるのか。

A:その予定であるが、施行規則確定後に公表することとなる。

 以下、個人的な所感です。

  • 気になっていた高等学校教諭免許状(工業)の特例措置(附則11)は、施行規則において継続される予定であることがはっきりしました。
  • 教職コアカリの在り方は非常に曖昧なものであると感じましたし、なんども「各大学や教員の創意工夫」という言葉が出たのは気になりました。特に、授業内容に到達目標を網羅的に含めることを求めながら、担当教員の業績審査ではそれを求めないということは、従来の原則であった授業内容に合致した教員業績という点とは異なるものだと感じました。(現状に配慮いただいた結果だとも思いますが、そんな実現可能性がないコアカリはどうなんでしょうか
  • どのような場合にシラバスと業績書を提出しなければならないのかということについて、各担当者が手引きを読み込んで十分に理解する必要があります。併せて、シラバスとコアカリとの関係性は担当者レベルで精査しなければならないでしょうね。