大学はどのように避難所の運営に関われるのか。

鍵の所在不明、避難所開けず 埼玉県幸手市の2カ所|全国・海外のニュース|徳島新聞

市の危機管理防災課によると、13日午前1時に災害対策本部を設置し、避難所開設を始めた。小中学校や市の施設は市で管理していた鍵で開けられたが、幸手看護専門学校と日本保健医療大の校舎については鍵の所在が分からず、学校側とも連絡が取れなかったため、開けなかった。

 多くの大学が避難所として指定されている中いつかこのような問題が生じるだろうなと思っていましたが、やはり発生していたようですね。

 避難所の運営は基本的には市町村が行うでしょうが、平時はともかく、特に今回のように休日の夜間など一般的に大学が閉鎖(事務局の大半が不在)している時は大学側が扉の解鍵や備品の準備を主導しなければなりません。

 おそらく、今回のようなケースには、

  1. 市町村職員が大学へ到着
  2. 守衛室から関係する大学職員へ連絡
  3. 関係する大学職員が大学に到着
  4. 関係する大学職員が市町村職員と連携して扉の解錠、備品の準備等を行う

のような順序で対応することになるでしょう。この場合、3.の職員が到着することができるのか、4.の職員が適切に対応できるのかがポイントになりそうです。私自身、一時期は勤務校の非常に近くに住んでいましたし、災害避難情報を踏まえ深夜に勤務校に避難(と言う名の所掌業務の災害対応)したこともあります。個人的には担当部署に災害時の初期対応について確認もしていましたが、もしその時になった場合はどの程度の権限で動けるのか不安でした。

 例えば、信州大学は避難所等の運営協力に関する基本指針を公表していますし、東日本大震災などの対応経験も活かせるところが多くあります。このあたりも参考にしたいところです。

 普段、(なぜかすでに災害対策本部テントが設営してある)避難訓練や(なぜか普段倉庫にしまってある備品がすでに机の上にある)避難誘導訓練を行うこともありますが、市町村役場と連携した避難所設営訓練も必要だなと感じたニュースでした。