能力開発・SD

ケースメソッドから考えるメタ認知の大切さ

週末は金沢で行われたケースメソッドの勉強会に参加していました。実際に生じた事例(ケース)をシナリオ化しその際の意思決定を追体験するとともに、自分自身でもシナリオ作りを体験すると言うなかなか個性的な内容であり、自分の弱み(予算の裏付けへの対…

国立大学は職員を育てる必要がなかった。

masterpiece0924.hatenablog.com 少し前に、こちらのブログ記事が話題になっていました。書かれていることはわかりますし、ブコメを見ても概ね賛同意見といったところでしょうか。私は、そもそも国立大学は職員を育てる必要がなかったのではないかと思ってい…

職員の成長とは働き方の変容である。

大学設置基準等の一部を改正する省令の公布について(通知):文部科学省 今回の改正は,社会のあらゆる分野で急速な変化が進行する中で,大学及び高等専門学校(以下「大学等」という。)がその使命を十全に果たすためには,その運営についても一層の高度化…

「SDについて、あらためて考える-大学行政管理学会の20年とSDのこれから-」に参加してきました。

中部・北陸地区 » Blog Archive » 大学行政管理学会創立20周年記念企画 中部・北陸地区研究会(2/27@愛知大学名古屋校舎)の開催について JUAMは、その開設趣旨からも分かるように、SDの義務化が謳われる以前、SDという用語が確立する以前から、理論的かつ実…

ものづくりを通じた大学職員の資質向上の可能性

先ごろ公開した学校基本調査DataViewは好評をいただいているようでありがとうございます。素人仕事ではありますが、何らかお役に立てれば幸いです。もともとは自分自身あったら良いなと思って作り始めたのですが、もう一つ考えていることがあり学校基本調査D…

若手による業務改善はいずれ行き詰まる。

なんとなく業務改善は若手職員が主になって行うものという空気があるなと感じています。実際、中期目標・中期計画に「若手職員による業務改善を推進する」みたいな文言がある国立大学法人もあります。ただ、大きな目で見ると、これって必ず行き詰まるのでは…

第3期中期目標・中期計画では職員の能力開発はどのように言及されているのか。

各国立大学の第3期中期目標・中期計画の素案(平成27年6月):文部科学省 国立大学法人の第3期中期目標・中期計画の素案が公表されていました。一部ではニュースになっていました。 全国の国立大学 33校が文系学部などの再編計画 NHKニュース 全国86の…

大学職員に能力開発は必要なのか?

大学分科会(第123回) 配付資料:文部科学省 大学運営の一層の改善・充実のための方策について(案) (PDF:187KB) PDF 大学運営の一層の改善・充実のための方策について(案)(参考資料) (PDF:248KB) PDF 中央教育審議会大学分科会(第123回)の配布…

「研修」という言葉にあるどうしようもないほどのネガティブ感。

最近では、学外の研究会等の企画のみならず、学内業務としての研修企画にもちょこちょこと携わるようになりました。本務とは全く異なる研修事業に関わっていく中で感じるのは、「研修」という言葉は構成員に対してネガティブな感情を与える可能性が非常に高…

高度専門職の能力水準に思う 〜スペシャリストはどのように働くのか〜

前回に引き続き、「高度専門職」に関連した大学職員の職業能力について考えてみます。 当たり前ですが大学職員とは職業の1種であり、その能力開発とは所謂職業能力開発に属すると理解しています。職業能力開発促進法(昭和44年法律第64号)では、職業能力開…

高度専門職の検討に思う 〜いったい何が良くなるのか〜

現在、中央教育審議会大学分科会大学教育部会では、職員の資質向上等に関する取組として、高度専門職について議論されています。ここで言う高度専門職とは、 IRや入学者選抜,教務,学生支援,人事や財務,広報等各分野に精通した「高度専門職」(中央教育審議会…

セミナー「若手職員の実践的能力を形成できるSDを求めて」に参加してきました。

名古屋大学高等教育研究センター第132回招聘セミナー若手職員の実践的能力を形成できるSDを求めて 各大学で改革を進めるために、大学職員の能力向上が不可欠であり、能力形成のためのSDのあり方が問われています。しかし、各大学ともSD実施のノウハウやリ…

大学職員が講義を履修してみた。

以前弊BLOG(学内リソースの有効活用に思う ~講義を履修する大学職員~ - 大学職員の書き散らかしBLOG)にて、職員が自大学の講義等を受講する可能性を述べました。自分から書いたのに実行しないのもちょっと不誠実だなと思っていたので、今年度前期に実際…

国立大学一般職員会議に思う 〜変化し続けるコクダイパン会議〜

コクダイパン会議スタッフのBlog ということで、第8回コクダイパン会議の開催場所及び開催日程をお知らせします!! 【第8回コクダイパン会議】日程:平成26年10月12日(日)〜13日(月・祝)場所:東北大学 川内北キャンパス 国立大学一般職員会議、通称コク…

宇都宮大学のゆるキャラ募集に思う 〜実践型SDの一形態〜

栃木)宇都宮大学版ゆるキャラでメジャーデビューだ:朝日新聞デジタル 多くの人に大学を知ってもらおうと、宇都宮大学がオリジナルキャラクター製作に乗り出した。デザイン募集が始まっており、5月15日までに所定の応募用紙に描いて提出する。最優秀作品…

教員の教育研究時間の確保に思う 〜教職恊働と能力開発〜

「科学技術の状況に係る総合的意識調査(NISTEP定点調査2013)」[NISTEP REPORT No.157, 158]の結果公表について | 科学技術・学術政策研究所 (NISTEP) 科学技術・学術政策研究所のHPにて、「科学技術の状況に係る総合的意識調査(NISTEP定点調査2013)」…

プロジェクト型業務に思う ~トータル・アドミニストレーションという考え方~

TED Talks 組織と協力に思う 〜義務と意欲と能力の重ね合わせ〜 - 大学職員の書き散らかしBLOG 前回、幣BLOG記事では、義務と意欲と能力の重ね合わせによる理想的な仕事のあり方について、お話ししました。今回は、それをどのように実現するかという一例を考…

学内リソースの有効活用に思う ~講義を履修する大学職員~

大学での起業家教育に思う ~学内リソースの有効活用~ - 大学職員の書き散らかしBLOG 前回の幣BLOG記事では、学内のリソース活用の重要性について述べました。それに関連して、最近少し考えていることがあります。それは、職員が自大学の講義を履修するとい…

SDの成果に思う ~有体物を作り出すということ~

引き続いて、SD関係の記事です。今回はSDの成果について。 勉強会をやりましょう、人を集めましょう、やりました。では、その後は?どういう成果があったの?とは、勉強会を企画運営した方ならば、必ず聞かれることだと思います。また、それに関連して、その…

学内勉強会の作法に思う 〜意識しているたった1つのこと〜

学内の勉強会って、きっとやってる人いるんじゃないでしょうか。私もやってます。今日は、学内勉強会を実施する際に意識している作法についてです。なお、業務時間外に、広く大学の話をする勉強会を想定しています。 勉強会と言えば、IT系が他分野に先んじて…

学内SDに思う 〜SDの効果を高めるためには〜

前記事にてStaff Development(SD)について触れたので、引き続きBLOGのネタとしてSDに関する専攻研究を調べました。例えば、 名古屋大学 高等教育研究センター(大学職員の主体性を尊重した職務遂行能力の形成-国立大学を中心に-,夏目) CiNii 論文 - 大学…

大学職員の職能開発に思う 〜あるいは「専門性」の胡散臭さ〜

大学職員の職能開発、つまりStaffDevelopment(SD)について初めて言及されてからずいぶん経つという印象です。平成20年に出された中央教育審議会答申「学士課程教育の構築に向けて」では、大学職員の職能開発について、以下のとおり書かれています。 大学職員…