論文が書けるように仕事をしたい

 以前の記事でも言及した通り、日頃の業務でも研究の作法を考えて取り組むことを意識しています。仮説を立てて方法を検討し、取り組んだ結果を明らかにしさらに改善を検討するということですね。大きな制度の話から細かい手法の話まで、なるべくいろんなことを考えて、隙あらば実践してきたいと思っています。

 それに加えて、最近は論文が書けるように仕事をしないといけないなとも思っています。論文を書くには、内容に「体系性」と「新規性」がなければいけません。この場合の体系性とは前年度までの業務手法であったり他大学の状況であったりその業務の法的全国的機関的歴史であったりし、新規性とは自分が改善しようとしていることであるわけです。これを整理した上で、IMRADのフレームワークに当てはめて考え実践すれば、いい仕事ができるのではないかと思っています。これって、IRのような大学業界で論文になりやすい業務のみならず、あらゆる業務に当てはまることですよね。だからこそ「論文が書けるよう”な”仕事をする」ではなく「論文が書けるよう”に”仕事をする」としています。

 昨年度自分が実践していることや考えていることを論文もどきにまとめて投稿したのですが、その際にどうにもうまく書けなかったのが「体系性」でした。「新規性」は自分がやったことなので書けるんですが、それを「体系性」の中に位置づけるのが苦労しました。体系的に過去の経緯を書いているうちに、自分がやったこと考えていることは果たして新規性があることなのかとどんどん疑念が湧いてきて、なかなか進まなかったことを思い出します。

 職員が書いた論文や発表を見ていても、国外も含め過去の研究や取組がうまく参照できていないのではないかと感じることはあります。この部分は費やす時間がものをいうところなので職業研究者には及ばないところもありますが、体系性がなければ新規性がわからない(自分のやっていることは新しいことなのか、効果のあることなのか)ので、過去の経緯などは追求していきたいと思っています。
なんにせよ、そのくらいちゃんと自分のやっていることや成果を説明できるくらいには考えていきたいですね。

私信:異動します。全く新しい仕事を楽しんでいきたいです。