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国立大学一般職員会議に思う 〜変化し続けるコクダイパン会議〜

大学一般

コクダイパン会議スタッフのBlog

ということで、第8回コクダイパン会議の開催場所及び開催日程をお知らせします!! 

【第8回コクダイパン会議】
日程:平成26年10月12日(日)〜13日(月・祝)
場所:東北大学 川内北キャンパス

 国立大学一般職員会議、通称コクダイパン会議の開催案内が公表されていました。今年は、少し遅めの10月に東北大学を会場として行うようですね。

1.目的

 将来の国立大学を担う私たち一般職員(係長級以上を除く職員)が、自発的に集い、各国立大学法人や大学職員に求められている役割を踏まえながら、私たちが現在直面している様々な課題についてともに議論する中で、課題意識を共有し、解決のための具体的な方策について考えるきっかけとします。同時に、国立大学の将来像を意識しながら、私たち一人ひとりが「国立大学の職員として、今後どのように成長していくのか」についても考えていきます。

 このことを通じて、私たち一人ひとりが将来の国立大学のキーパーソンとなるべく、自らで必要な資質を考え、培い、行動していくための一助とすること、また、参加者相互の協力や意見・情報交換のためのネットワークを作り、広げていくことを目的とします。

(第7回実施要項より)

 コクダイパン会議は、国立大学法人等の職員による有志の集いであり、平成19年度に第1回が開催されて以降、年1回概ね夏季に開催されています。特徴としては、全国規模の有志の集いであることと、参加対象者が国立大学法人の一般職員(係長級以上を除く。)つまり国立大学法人の係員か主任クラスであるということでしょうか。(※回によっては、大学共同利用機関法人の職員が参加していることも確認できますので、ある程度柔軟に対応しているのかもしれません。)

 各回の開催報告書は、国立大学一般職員会議(コクダイパン会議)-活動ニュースに掲載されていますので、それを基にこれまでのコクダイパン会議の実施状況を簡単に確認してみます。

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 表1及び図1に、各回の会場校、参加者数、参加機関数を示します。なお、表1及び図1は第7回コクダイパン会議報告書より作成しました。これらから、最大参加者数は第5回の209名であること、以降参加者数は減少傾向にあること、参加機関数は第3回以降一定数で推移していることがわかります。第5回の会場校だった名古屋大学は比較的アクセスの良いところにあるため、知名度の高まりもあいまって、多くの参加者を集めたのではないかと推測できます。

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 図2に、参加一法人あたりの平均参加者数の推移を示します。ここから、図1と同様に、平均参加者数は第5回の4名を最大として減少傾向にあることがわかります。第5回は特に平均参加者数が多いですが、一律に各法人から4名ずつ参加したというよりは、おそらく各法人の地理的特性等により参加者数が異なり、法人により分布が形成されているものと推測できます。平均参加者数が最小だった第7回でも一法人あたり平均2名以上参加しているというのは、有志の集まりであるにも関わらず、なかなかないことだと思っています。

 参加者数が多ければ良いというわけでもありませんし、どの程度の規模が適切かは、企画の内容や会場のキャパシティにも依るでしょう。企画の内容を立ててから参加者を募集する流れだと思いますので、参加人数の多少の影響を企画内容にどれほど織り込めるのかは、企画者側にとっては難しいところだなと感じました。

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 図3に、第1回から第4回までの参加者の勤続年数の割合を示します。ただし、第4回のみ、「7〜9年目」は「7〜10年目」、「10年目以上」は「11年目以上」と読み替える必要があります。ここから、9年目までの参加者の割合が回を追うごとに増加していること、第4回には9年目までの参加者が9割程度であることがわかります。

 第5回以降の報告書では勤続年数別の参加者数が示されていないため、近年の傾向は把握することができません。しかし、係員もしくは主任という参加対象を考えると、図5に示す傾向が継続している可能性が高いと考えます。また、各回報告書には示されていませんでしたが、複数回参加者の割合つまりリピーターがどの程度いるのかも気になるところです。

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 図4に、第3回から第7回のアンケート回答者における所属大学や研修先におけるコクダイパン会議の周知状況を示します。ここから、機関内で周知があったと回答した者の割合が減少していることがわかります。ただし、第6回及び第7回で「周知がなかった」と回答した者は同数であり、割合の減少は参加者数の減少によるものなのでしょう。図4を以て、コクダイパン会議の認知度や各機関における役割が低下していると判断することはできませんね。

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 図5に、第3回から第7回のアンケート回答者における所属大学や研修先におけるコクダイパン会議出席に対する支援の有無の状況を示します。ここから、所属機関から何らかの支援を受けた者の割合が増加傾向にあることがわかります。

 支援割合が変化しているということは、厳密に各機関ごとの状況は確認できませんが、各機関におけるコクダイパン会議のとらえ方が変化している可能性が示唆されます。つまり、コクダイパン会議をエリア別の研修のように学外で行われる初任者研修として位置付け、機関が行うSD活動の一環として支援を行っている可能性が考えられます。ただし、支援の内容は旅費等の支給から大学グッズ提供までさまざまであり、各機関統一されているわけではないこともうかがえます。

 有志の集まりであるコクダイパン会議において、機関からの支援(特に旅費などの公務扱い)が増加するということは、同会議の出自を考えると、企画者側にとっては少し整理が必要な部分かもしれません。あくまで有志の集まりであるということを出しながら、いただける支援はありがたくいただくというのが、一番割り切れる考え方かなと思っています。

 ここまで、アンケート結果等を基に、これまでのコクダイパン会議の状況を確認しました。特に、機関補助が増加している点は興味深いですね。認知度が高まるにつれて、参加者層や機関の捉え方など、さまざまなことが変化しているということでしょう。

 この変化は、企画内容はもとより、開催要項の冒頭にある「目的」にも表れています。

 将来の国立大学を担う私たち一般職員(係長級以上を除く職員)が自発的に集い、国立大学の将来像やそれを実現するために乗り越えなければならない多様な課題について、ともに議論し、意見を出し合うことにより、将来像を実現するための具体的方策や行動計画の作成・提言にまで繋げていくことを目的とします。(第1回、第2回実施要項)

 将来の国立大学を担う私たち一般職員(係長級以上を除く職員)が自発的に集い、国立大学の将来像やそれを実現するために乗り越えなければならない多様な課題についてともに議論し、将来像を実現するための具体的方策、大学を構成する一員としての私たちの行動計画などを考えていきます。(第3回実施要項)

 将来の国立大学を担う私たち一般職員(係長級以上を除く職員)が、自発的に集い、現在直面している様々な課題や国立大学の多様な役割についてともに議論する中で、課題を解決する具体的な方策や国立大学の将来像、さらには、私たち一人ひとりが「大学を構成する一員として、今後どのように成長していくことができるのか」について考えていきます。(第4回実施要項)

 第4回までの実施要項にある「目的」の前段部分を抽出しました。なお、第5回以降の同箇所は、第4回の文言とほぼ同様ですので、省略します。

 ここから、「ともに議論し」まではほぼ同様の文言ながら、それ以降は

「将来像を実現するための具体的方策や行動計画の作成・提言(第1回、第2回)」

「将来像を実現するための具体的方策、大学を構成する一員としての私たちの行動計画」(第3回)

「課題を解決する具体的な方策や国立大学の将来像、さらには、私たち一人ひとりが「大学を構成する一員として、今後どのように成長していくことができるのか」」(第4回)

と、回を経るごとに徐々に変化していることがわかります。何といえば良いかわかりませんが、どちらかといえば、徐々に表現が柔らかくなっている感があります。この変化は何によってもたらされているかは明らかではありませんが、実行委員会内で企画内容や実施要項を検討される際、コクダイパン会議に求められているものや自らが行いたいことなどを検討し決定されているのでしょう。その意味で、第1回から第4回にかけて、コクダイパン会議は常に変化していたと捉えることもできます。

 なお、「目的」の後段部分は、各回ほぼ同様であり、これが各回のコクダイパン会議に共通した目的なのでしょう。

 このことを通じて、私たち一人ひとりが将来の国立大学のキーパーソンとなるべく、自らで必要な資質を考え、培い、行動していくための一助とすること、また、参加者相互の協力や意見・情報交換のためのネットワークを作り、広げていくことを目的とします。
(第7回実施要項より)

 キーセンテンツは、

  • キーパーソンとなる
  • 自らで必要な資質を考え、培い、行動していく
  • ネットワークを作り、広げていく

でしょうか。これらが、コクダイパン会議の根底に流れる理念であり、参加者が目指すべきポイントなのだろうと思います。

 企画内容は、各回で構成員が異なる実行委員会がさまざま考えられていますが、概ね事例紹介とグループディスカッションから構成されています。ただ、このような大枠は概ね各回共通ですが、その内容や進行は各回異なっており、実行委員会がより効果的な企画実施に向け試行錯誤されていることが見て取れます。その意味では、ある程度目的が定着した第5回以降も、コクダイパン会議は常に変化していると捉えることもできます。

 ここまで、実施要項や企画内容を基に、これまでのコクダイパン会議の状況を確認しました。各回少しずつ変化をしながら開催されてきたことは、会議の目的や企画内容から明らかだろうと思います。

 第8回コクダイパン会議は、10月に東北大学で開催されます。秋の仙台は気候も良く、観光にもちょうど良いのではないかと思います。私自身、少し離れた勉強会等に参加する際は、基本的には勉強会等+観光という気分で参加しています。近場の方はもちろん、遠方の方も、観光がてらでも結構だと思いますし、参加されてはいかがでしょうか。