修学支援新制度で注意したい3点

 修学支援新制度は、そろそろ事前相談が行われている頃でしょうか。修学支援新制度においては、現時点で、以下の3点を注意したいと考えています。

1.授業料減免のスケジュール等

 授業料減免は大学等側が対応することになっています。JASSOが行う学資給付金の認定に合わせて対応すれば良いと思うのですが、スケジュールや申請様式等については大学等側で策定しなければなりません。説明会では、文科省から統一スケジュール等が示されるかもしれないとの話でしたので、それも待ちつつ考えていきたいですね。

2.GPAの算出方法

 申請書ではGPAの分布状況に係る資料を提出することになっており、それは原則として1年生の分布であることがすでにQ&Aに示されています。それは良いのですが、継続の判断(適格認定)をする際にもGPAが用いられます。具体的には、GPAが下位25%以下であれば、警告を行うことになります。

 適格認定に係るGPAの算出については、どの範囲でどのように行うのか(学年ごとなのか、前後学期なのか通年なのか、標準修業年限が異なる学科はどうするのか)が、いまいち判然としません。こちらも、説明会にて文科省からGPAの算出方法について通知があるような話がありましたので、それを待ちつつGPA分布を確認できる方法や時期を検討することになるでしょう。

3.既存の支援制度との関係

 新制度と既存の支援制度を比較し、該当しなくなる者への対応をどうするかはシビアな問題だと認識しています。

 特に、国立大学では、旧来の一般運営費交付金の特殊要因経費について授業料全額半額免除の予算が計上されてきました。

<2019年度文部科学関係予算(案)主要事項>

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 この予算がどのようになるのかも含めて、検討が必要だと考えています。