読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

説明会・研修会等の構成に思う ~アクティブ・ラーニングを実現するために~

その他

 最近は学内の説明会・研修会でのプレゼンや上司の発表資料の作成などを担当することが増えてきました。この時期ですと新任事務職員への研修などに関わることもあります。このような「誰かに教える」という業務(特に単発の研修会など)を担当するようになってから、その進行や資料作成で心がけていることが3つあります。

1.冒頭に説明会・研修会の目的・目標を明らかにする。
 発表冒頭に、本会は何のために行うのか、どの程度を目指すのかということを明らかにし、参加者と目的・目標の共有を行うようにしています。

(例)
目的:皆さんに~~~を理解してもらう。
目標:皆さんが~~~を説明できるようになる。

 目的のみではなく目標を併せて示すのには理由があります。「~~~できるようになる」と目標を示すことで、参加者が講演後の状態を意識するとともに、発表者自身もその目標達成のために講演に全力を尽くすことになるからです。達成目標をあらかじめ示しておくことで、その達成状況が発表者の評価になり、発表者が講演を通じた参加者の理解度に対し責任を負うことになります。

2.内容毎に内容のタイトルとまとめのスライドを挿入する。
 特にこれまで触れたことのない内容の講演の際、スライドが次々と進んでいくと、そのうち一体どの部分のことを話しているのか、聞いている側がわからなくなることがあります。私自身も経験がありますが、スライドのスピードと思考のスピードがズレてくると、あっという間に集中力がなくなり、理解ができなくなります。それを避けるため、大まかな内容(概ねスライド5,6枚程度)毎に、白紙スライドの真ん中にタイトルのみ記載したスライドと内容のまとめスライドを挿入しています。

(例)
1枚目:説明会・研修会のタイトル
2枚目:説明会・研修会の目的・目標
3枚目:全体構成・メニュー
4枚目:「Aについて」※白紙スライドにタイトルのみ
5枚目:Aの目的
6枚目:Aの歴史
7枚目:Aの現状
8枚目:Aの課題
9枚目:Aの改善策と今後の展望
10枚目:「ここまでのまとめ」※箇条書き3文程度で簡単にまとめ
11枚目:「Bについて」※白紙スライドにタイトルのみ
12枚目:Bの目的
(以下、繰り返し)

 こうすることで、内容の転換点を参加者に意識させるとともに細かいまとめを繰り返し、参加者の内容に関する理解度の向上を図っています。

3.終了時に理解度テストを行う。
 1.では、目標の達成状況が発表者の評価になると記述しました。達成度を計るためにも、説明会・研修会の終了時にアンケートと併せて理解度テストを行います。と言っても、小論文を書かせたり難しい論考を書かせるような「できていない人間を把握する」テストではなく、大切な部分を穴埋めにして記述させるなど「最低限覚えておいてほしいことを意識してもらう」テストというイメージです。

 特に、「誰かに教える」という業務(特に単発の研修会など)の場合は業務の説明などが主だろうと思いますので、2.で記述した「ここまでのまとめ」の文章を虫食い状態にして、文章を完成させるようなテストで十分だと思います。このテストを解説しながら、本説明会・研修会のまとめを行うことになるでしょう。冒頭に「テストを行う」と参加者に言っておけば、多少なりとも切実感を持って講演に臨んでくれるかなと言う淡い期待もあります。

 上記の3つの方法以外にも、実際にその業務等を体験するワークをさせることや配付資料を虫食い状態にして講演中に埋めさせることも考えられます。

 何にせよ、職員が行う説明会・研修会でもアクティブ・ラーニングを意識しなければならないと強く感じています。話を聞いているだけでは十分な教育効果は得られないということは、これまでの大学教育の議論で十分に出尽くした話です。大学教育を支援する職員も同様の意識・感覚・考えを持ち、業務を行わなければなりません。参加者が寝るのは、講演者側に責任があると考えた方が無難です。まずは、自分の関わる説明会・研修会について、アクティブ・ラーニングを考え実践してみてはどうでしょうか。