(再課程認定申請)図解:業績書等提出の考え方

 教職課程再課程認定申請において、一部条件を満たせば、当該授業を担当する教員の履歴書・教育研究業績書・教員就任承諾書(以下、「業績書等」をいう。)の提出を省略することができます。どのような場合において業績書等が省略できるのかについては、弊BLOGや「松宮慎治の憂鬱」様にて言及してきたところです。

 さらにわかりやすくするため、どのような場合に業績書等の提出が必要になるのか、以下の通り図に示します。

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 手引き等を踏まえると、このような整理ができると考えています(誤りが含まれている場合がありますのでご注意ください)。一部の科目においては、免許法施行規則の改正により新たに設けられた事項であり、担当する教員が同一であろうと、 業績書等(及びシラバス)の提出が必要な場合があります(手引きP7参照)。

 注意しなければならないのは、業績書等の提出必要性は担当する科目ベースで判断しますが、業績書そのものは当該教員が担当する全ての授業に関して記載するという教員ベースで作成しなければならないことです。この視点の転換を意識しなければ、適切に業績書を作成することができません。

(再課程認定申請)H30課程認定申請とH31再課程認定申請のチェックシートの比較について

 課程認定申請において一番最後に確認する拠り所となるものといえば、「チェックシート」だと思います。チェックシートには書類記入上注意すべき点が整理されていますので、今回は平成30年度の課程認定申請と平成31年度の再課程認定申請のチェックシートの内容を比較します。

区分 H30課程認定申請 H31再課程認定申請
書類の綴り方 申請書は書類の量に応じて適切な厚さのパイプ式ファイルに綴じられているか。※保存の関係上、紙ファイルや綴り紐で綴じないこと。 申請書は書類の量に応じて適切な厚さのフラットファイルにつづられているか。 フラットファイルの分冊が4分冊以上になる場合は、パイプ式ファイルにつづられているか。
(新設) フラットファイルにつづる書類は、大学ごとでまとめて、正しい順番でとじられているか。(例えば、大学学部と大学院研究科の申請を同時に行う場合、学部の申請書→大学院の申請書の順で書類一 式をつづる必要がある。分冊以外で2冊以上のフラットファイルを提出することはない。)
パイプ式ファイルの表紙の裏に、担当者の所属部署、氏名、電話番号、FAX番号、メールアドレスが記載されているか。 フラットファイルの表紙の裏に、担当者の所属部署、氏名、電話番号、FAX番号、メールアドレスが記載されているか。(フラットファイルの裏表紙ではない。)
(新設) 申請書は、今回申請する課程の種類ごとに作成されているか。(例えば、大学学部と大学院研究科の申請を同時に行う場合、学部と大学院でそれぞれ申請書一式を作成する必要がある。)
大学の課程の概要 「認定を受けようとする免許状の種類(免許教科・領域)」欄に、今回申請する免許状の種類を載しているか。

認定を受けようとする免許状の種類が以下のとおり漏れなく記載されているか。

○通常の課程認定を行う全ての課程が「認定を受けようとする免許状の種類」に記載されているか。

○再課程認定申請を行う全ての課程が「再認定を受けようとする免許状の種類」記載されているか。

(新設) 平成30年度末に申請を取り下げる課程がある場合において、「認定を受けようとする免許状の種類」「再認定を受けようとする免許状の種類」のいずれにも記載せず、備考欄に当該課程の認定を取り下げる旨の記載をしているか。

○平成29年度申請により教職課程を有する予定の学科等も記載すること ※予定であっても括弧等で区別しないこと。

○平成29年度をもって学生募集を停止した学科等は入学定員をハイフン「-」として記載すること。

○取下等により平成31年度時点で教職課程を有していない又は平成31年度までに廃止する学科等の入学定員に(-)(ハイフン)を記載しているか。
教育課程及び教員組織 「1.免許状取得に必要な最低修得単位数」欄には、施行規則に定められている単位数を記載しているか ※開設授業科目の合計単位数ではない。 「1.免許状取得に必要な最低修得単位数」欄には、改正後の施行規則に定められている単位数を記載しているか。※開設授業科目の合計単位数ではない。
「専任教員」欄に兼担教員・兼任教員を記載していないか。 ※課程認定上の「専任」である。したがって、当該学科に籍を有する場合でも「兼担」となる場合もあるので注意すること。 「担当教員」欄には、兼担、兼任教員を含む全ての担当教員が記載されているか。また、役職が教授の場合は、氏名の後ろに役職名を併記しているか。
「専任教員」欄について、同一専任教員が複数の授業科目を担当する場合、担当するいずれか1つの科目を除いて、当該教員の氏名は( )を付して記載しているか。 「担当教員」欄には、兼担、兼任教員教員の氏名は( )を付して記載しているか。また、同一専任教員が複数の授業科目を担当する場合、担当するいずれか1つの科目を除いて、当該教員の氏名は ( )を付して記載しているか。
(新設) 「担当教員」欄には、平成32年度以降に採用予定の教員には当該教員名の左側に「△」を付し、「変更内容等」欄に採用予定年度を記載しているか。 ※様式第4号③の教員就任承諾書の就任年度と一致させること。
「●単位数」欄の「・教員の免許状取得のための必修科目(選択必修科目の単位数を含む)」の単位数が、枠上の「1.免許状授与に必要な最低修得単位数」に記載する単位数を上回っているか ※施行規則に定める単位数より多くの必修科目が設定されているか。 「●単位数」欄の「・教員の免許状取得のための必修科目(選択必修科目の単位数を含む)」の単位数が、枠上の「1.免許状授与に必要な最低修得単位数」に記載する単位数以上であるか。 ※改正後の施行規則に定める単位数より多くの必修科目が設定されているか。
(新設) 「施行規則に定める科目区分等」欄の「各科目に含めることが必要な事項」には、免許法施行規則に定める事項名称が「 」や( )内の事項や句読点も含めて正確に記載されているか。
(新設) 「施行規則に定める科目区分等」欄には、対応する授業科目を開設していない場合においても当該事項名称を記載しているか。※その場合は、当該事項の授業科目名称や専任教員名には何も記載しないこと。
幼・小の教科に関する科目  (幼稚園教諭の教職課程、小学校教諭の教職課程を同時に申請する場合)「幼・教科に関する科目」「小・教科に関する科目」を別葉で作成しているか。 (削除)

<一種及び二種の課程> 幼稚園の教職課程について、「免許法施行規則に定める科目区分」欄に記載されている各科目区分のうち、対応する授業科目を開設しない場合は、当該科目区分は残したまま、「左記に対応する開設授業科目」欄・「専任教員」欄を空欄にしているか。

※当該科目区分欄を勝手に削除してはならない。

(削除)
幼・領域に関する専門的事項 (新設) 「領域に関する専門的事項」「領域に関する専門的事項【改正前の施行規則第2条】」のいずれかにおいて、免許法施行規則及び課程認定基準に定める科目の設置及び専任教員の配置基準を満たしているか。
中・高の教科に関する専門的事項 <一種及び二種の課程> 「免許法施行規則に定める科目区分」欄には、認定を受けようとする課程の免許教科に応じて、施行規則第4条又は第5条の表第2欄に定める「教科に関する科目」をそのまま記載しているか。※例:高・地理歴史のうち、「法律学国際法を含む。)、政治学(国際政治を含む。)」については( )内や「 」を省略せずそのまま記載することが必要となっている。 (削除)
大学が独自に設定する科目 (新設) (複数の教職課程を同時に申請する場合) 学校種及び免許教科が同じであるなしにかかわらず、別葉で作成しているか。
特別支援教育に関する科目 (略) (削除)
コアカリキュラム対応表(教職・外国語(英語)共通) (新設) 手引き12~13ページを参照のうえ、提出対象学科全てについてコアカリキュラム対応表を作成し、正しい順番に並べているか。
(新設)

外国語(英語)コアカリキュラムの「教科に関する専門的事項」は各事項の「一般的包括的な内容」を含む科目、それ以外のコアカリキュラムは「必修・選択必修」科目のコアカリキュラム対応表を作成しているか。

※選択必修等により組合せが複数ある場合は全ての組合せに係る対応表を作成すること。

(新設) コアカリキュラム対応表(一覧)で記載した「対応授業科目」全てのコアカリキュラム対応表を作成しているか。
(新設) 対応表に各事項の「到達目標」を満たしている授業回が記載されているか。※到達目標に係る授業を単独で行う場合は当該授業回に「◎」を、複数回にわたって行う場合は全ての授業回に「○」を記載 する。
シラバス 認定を受けようとする課程の授業科目全てのシラバスを提出しているか。 (削除)

「テキスト」「参考書・参考資料等」欄に、著書名・著者名・出版社を記載しているか。

※空欄や「未定」にはしないこと。使用しない場合は「なし」と記載すること。

「テキスト」「参考書・参考資料等」欄に、著書名・著者名・出版社を記載しているか。

※空欄や「未定」 にはしないこと。使用しない場合は「なし」と記載すること。両方とも「なし」「未定」は不可。

シラバスを綴じる順番は様式第2号の記載順になっているか。 シラバスをとじる順番は新旧対照表の記載順になっているか。
様式第3号 (略) (削除)
様式第4号 教職課程の科目を担当するすべての教員(施行規則66条の6の科目の担当教員を除く)について、①履歴書、②教育研究業績書、③教員就任承諾書を作成しているか。 (削除)

担当授業科目に関連する教育上の能力に関する事項、研究業績等に関する事項について作成しているか。

※担当授業科目に関連しない研究業績等については、記載しないこと。

担当授業科目に関連する教育上の能力に関する事項、職務上の実績に関する事項、研究業績等に関する事項について作成しているか。

※担当授業科目に関連しない研究業績等については、記載しないこと。

過去10年以内(例:申請年度が平成29年度であれば、平成19年4月1日から本調書記載日までの間)の事項のみを記載しているか。

※それ以前や予定の事項は記載しないこと。

「担当授業科目に関する研究業績等」については過去10年以内(例:申請年度が平成30年度であれば、平成20年4月1日から本調書記載日までの間)の事項のみを記載しているか。

※それ以前や予定の事項は記載しないこと。

「年月日」欄や「発行又は発表の年月」欄は、「平成○○年○月」のように和暦で記載しているか。

※西暦で記載しないこと。

「年月日」欄や「発行年月」欄は、「平成○○年○月」のように和暦で記載しているか。
様式第5号 (新設) <学校体験活動を追加する場合のみ> 「3 教育実習に関して連絡調整等を行う委員会・協議会等」の「②大学外の関係機関」欄に、大学と実習校との連携体制について記載されているか。
「実習校」欄に記載した学校又は教育委員会についての「実習生受入承諾書」を全て添付しているか。 <学校体験活動を追加する場合のみ> 「実習校」欄に記載した学校又は教育委員会についての「実習生受入承諾書」を全て添付しているか。併せて、「実習生受入承諾書」に当該体験活動が学校の指示の下に行う旨が記載されているか。
様式第6号 (略) (削除)
様式第7号 (略) (削除)
様式第8号ウ (略) (削除)
その他 教職実践演習を含めた課程認定申請を行う場合、申請する課程に係る履修カルテを提出しているか。 (削除)
認定を受けようとする学科等が、組織の改組により改めて課程認定申請を行う場合、組織改組・再編対照表を提出しているか。 (削除)
(新設) 学則のうち、認定を受けようとする課程の授業科目・単位数(新旧対照表の「平成31年度以降」に記載の科目)について、該当箇所に下線を引くなどして強調しているか。
(新設) 学則に、認定を受けようとする課程の、授与を行う学位の専攻分野の名称が規定されているか。※学則に規定されていなければ、学則に加えて、これらが規定されている規程(学位規程など)を提出すること。

 比較すると、いくつかのことに気づきます。

 書類の綴り方では、パイプ式ファイルではなくフラットファイルを基本として記載となっています。ここから、提出される書類は通常の課程認定申請よりも少なくことが想定されていることがわかります。また、シラバスにおいて 「テキスト」「参考書・参考資料等」欄が「ともになし」では不可であること、様式第4号において「西暦で記載しないこと」が削除されたことがわかります。大きな変更はありませんが、再課程認定申請では一部書類の提出が省略されていることを踏まえ、チェックシートが作成されていますね。

 以前弊BLOGでも言及した学位の種類がわかる書類についても、改めて提出すべきことが手引き上に明記されました。より親切になったという印象です。

(再課程認定申請)業績書提出必要教員の考え方は意外とシンプル

 本日開催された京都地区の教員免許事務研究会において、弊BLOGが言及されたと松宮さんより伺いました。教員免許事務の大先輩からの言及ということで大したことのない内容を細々と続けている弊BLOGには大変恐縮ですが、もしそれを受けて弊BLOGを見られている方には、「あまり弊BLOGの内容を真に受けないでほしい」と申し上げます。

 ここ数日再課程認定申請に関する記事を更新しているのは私が日々再課程認定申請について学んでいるからであり、その中では新たな発見や誤りに気づくばかりです。そのため、弊BLOGの記事はその時点の私の理解に留まっており、何度も書いていますが、内容の正誤や正確性を担保するものではありません。価値判断の基準を自分の外に委ねるのではなく、教職課程担当者である皆さん自身の正しい理解・判断・行動により、業務に取り組んでいただければ幸いです。

 なお、「学力に関する証明書」の新様式についてもご発言があったと聞き及んでおりますが、当職は直接的に証明書発行業務を担当している訳ではなく、新様式を作成する予定はありません。

 さて、本日の本題です。

shinnji28.hatenablog.com

 松宮さんに弊BLOGの内容を補足いただきました。再課程認定申請において、業績書を提出する必要がある場合がより整理されています。ただ、手引きをよく読むと、このことってすでに明確に書いてあるんですよね。

(3)平成30年4月において次の表の第1欄の事項を含む科目を担当する教員等が、平成31年度以降も次の表の第2欄の事項を含む科目を引き続き担当する場合においては、教員等の履歴書、教育研究業績書及び教員就任承諾書の提出を省略するものとする。

第1欄 第2欄
「教科に関する科目」の各事項 「教科に関する専門的事項」の同一名称の事項※小学校「外国語」を除く。
「養護に関する科目」の各事項 「養護に関する科目」の同一名称の事項
(以下、略) (以下、略)

(手引きP74「平成31年度教職課程認定審査要領について(暫定版)」)

 教員変更の際に「各事項」間を横断する場合は、業績書の提出が必要だと考えられます。 松宮さんがおっしゃっているとおりですね。そのためにも、どの科目がどの教員が担当するのか、平成30年4月時点と平成31年度以降とその差異を適切に把握する必要がありますね。

 次回は、再課程認定申請と平成29年度末に提出する変更届との関係について考えてみる予定です。

再課程認定申請における新旧対照表と変更届における新旧対照表との相違点の整理

 前回の記事でも、教職課程再課程認定申請における新旧対照表と変更届における新旧対照表との類似性を指摘しましたが、改めてその相違点を整理します。なお、現在勉強中なので、誤りが含まれる可能性があります。

1.(新)と(旧)の時点が違う

 教職課程再課程認定申請における新旧対照表と変更届における新旧対照表では、(新)に記載する教育課程の時点と(旧)に記載する教育課程の時点が異なります。(厳密に言えば、教職課程再課程認定申請における新旧対照表には新旧という概念は存在しませんが。。。)

  (旧)の時点 (新)の時点
再課程認定申請 平成30年4月 平成31年度以降
変更届 変更前(現時点の教育課程) 変更後

2. 記載する教員が違う

 教職課程再課程認定申請における新旧対照表と変更届における新旧対照表には、共に教育課程の各授業科目を担当する教員を記載します。ただし、どのような属性の教員を記載するのかは異なります。

  (課程認定上の)専任教員 兼担教員 兼任教員
再課程認定申請 記載する 記載する 記載する
変更届 記載する 記載しない 記載しない

 再課程認定申請では、課程認定申請であるため、専任・兼担・兼任を問わず、授業を担当する全ての教員を新旧対照表に記載する必要があります。一方、変更届には、課程認定上の専任教員のみを記載します。この違いにより、1.に関連し、変更届では兼担教員や兼任教員が担当授業を変更した場合は様式への記載に影響を与えません(変更届の提出要件に該当しません)が、再課程認定申請では兼担教員及び兼任教員の状況も明確にしなければなりません。

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  再課程認定申請においては、

・課程認定上の「兼担教員」「兼任教員」及び「2回目以降に記載する専任教員」については、氏名を括弧書きで記載すること。
・課程認定上の「専任教員」の「教授」についてのみ、氏名の後ろに「教授」と記載すること。(手引きP18)

 とあります。専任教員の教授にのみ職名をつけるのは、教職課程認定基準(暫定版)3(6)を確認するためのものでしょう。

(6)「領域に関する専門的事項」、「教科に関する専門的事項」、「指導法に関する科目等」、「特別支援教育に関する科目」、又は「養護に関する科目」それぞれの専任教員において、少なくとも1人は教授でなければならない。(手引きP57)

 3.業績書の提出対象が異なる

上記表にない「教科に関する科目」「養護に関する科目」「栄養に係る教育に関する科目」の専任教員を変更する場合は、(A)~(C)の場合であっても当該教員の履歴書・教育研究業績書の提出は不要である。(変更届の提出は必要。)(変更届提出要領)

 変更届では、旧課程の「教職に関する科目」「特別支援教育に関する科目」を担当する専任教員を変更する場合についてのみ、業績書等を提出する必要があります。一方、再課程認定申請では、兼任教員や兼担教員を明記することもあり、教員を変更する場合は、各科目を担当する教員の業績書等を提出しなければならない可能性があります。(前回の記事でこのあたりを若干整理したところですが、業績書の提出必要性については、手引きの精読や新旧対照表の作成を踏まえ精査が必要だと感じています。)

 

 だいたいこんなところでしょうか。しっかりと教職課程の状況を把握し変更届を作成していれば、その内容を継続して再課程認定申請に臨めるだろうと思っています。つまり、大切なのは、勤務校の教職課程の近年の流れを把握し未来を思い描くことでしょう。

 

(誤り発見・7/13 18:00追記あり)再課程認定のポイント(個人的メモ)

 個人的メモとして、教職課程再課程認定のポイントを以下に記します。現在勉強中であるため、内容には誤りが含まれる可能性があります。

1.差異を適切に把握すること

 新旧対照表では、平成30年4月と平成31年以降を併記することとなっています。ここから、再課程認定では、この2時点間の差異を適切に把握することが最も大切であると考えます。ここで注意しなければならないのは、比較する時点は「平成30年4月」が始点であると言うことです。

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 教職の教育課程に変更がある場合、その変更する教育課程を実施するまでに変更届を提出することとなっています。変更届の新旧対照表は、現時点の教育課程を(旧)、変更後の教育課程を(新)として作成します。一方、今回の再課程認定に係る新旧対照表の(旧)は平成30年4月時点であり、再課程認定申請書提出時から未来の時点となっています。そのため、平成29年度末の変更届の内容を踏まえ、再課程認定に係る新旧対照表を作成する必要があります。

 と言いつつ、現時点で平成29年度末の変更届の内容を正確に把握することはなかなか難しいと思いますので、実務的には、まずは直近に提出した変更届の(新)に記載された教育課程(現時点の教育課程)を把握し、それを基に、どのように教育課程を変更するのか、変更すべきなのか、検討することになるでしょう。その過程において、当該変更は、平成29年度末に提出する変更届での対応なのか、再課程認定申請での対応なのかを考えていくことになります。

 2.教員変更の場合は必ずシラバス・業績書の提出が必要であること(←誤りの可能性あり※追記参照)

平成30年4月において、次ページの表の左欄【平成30年度】に記載の事項を含む科目について、右欄【平成31年度】に記載の事項を含む科目を同一の教員が引き続き開設する場合、「×」と記載されている場合はシラバス(教育実習、養護実習、栄養教育実習、心身に障害のある幼児、児童又は生徒についての教育実習及び学校体験活動は様式第5号)又は教員等の履歴書、教育研究業績書及び教員就任承諾書(以下、「業績書等」という。)の提出は不要となる。(再課程認定申請の手引きP6)

<留意事項>
平成31年度より科目を新規開設※する場合、及び、科目の担当教員を変更する場合においては、表に×が記載されている場合であってもシラバス及び業績書等の提出が必要となるため、留意すること。(平成30年4月~平成31年3月までに科目を新規開設する場合及び科目の担当教員を変更する場合においても同様とする。) (再課程認定申請の手引きP8)

  手引きの記述では、平成30年4月時点と平成31年度以降とで、同一科目を同一教員が担当する場合は、シラバス又は教育研究業績書等(以下、「業績書」)が不要になる場合があります。マルバツ表を見ると、旧課程の「教職に関する科目」の場合はシラバスが必要、業績書はどの科目もほぼ不要といったところでしょうか。なお、当然ですが、旧課程には存在せず今回新たに施行規則に規定された科目(幼・領域に関する科目など)はシラバス及び業績書が必要になります。

 科目を新規開設する場合や担当教員を変更する場合はシラバス及び業績書の提出が必要ですが、科目の新規開設の場合は一部除外規定があります。ところが、担当教員を変更する場合は、除外規定がありません。ここから、平成30年4月時点と平成31年度以降とで担当教員を変更する場合は、必ず当該科目のシラバスと変更後の担当教員の業績書が必要であると考えられます。なお、「担当教員の変更」に何が含まれるか(職位変更や削除、姓変更など)は判然としませんが、変更届提出要領を踏まえると、担当教員の追加は「担当教員の変更」に含まれると解して良いでしょうね。

 ここで注意すべきは、変更届と異なり、旧課程の「教科に関する科目」(多くは学部等の専門科目)の担当教員が変更になる場合もシラバス及び業績書の提出が必要だということ、また、課程認定上の専任教員のみならず学部等の常勤教員や非常勤講師の変更であってもシラバス及び業績書の提出が必要であることです。変更届の場合、旧課程の「教科に関する科目」を担当する課程認定上の専任教員の変更であれば業績書の提出は不要であり、兼担教員や兼任教員(課程認定上の専任教員以外の常勤教員や非常勤講師など)の変更であれば記載の必要すらありませんでした。新旧対照表という変更届に近しい様式を使用しながら、その内容は課程認定申請に準じたものになっています。再"課程認定"なので当然なのですが。。。

(追記)

平成30年4月において「保育内容の指導法」を担当する教員が、平成31年度以降も引き続き「保育内容の指導法(情報機器及び教材の活用を含む。)」を担当する場合においては、当該教員の業績書等の提出を省略する。(手引きP21)

平成30年4月において「教科に関する科目」を担当する教員が、平成31年度以降も引き続き「教科に関する科目」を担当する場合においては、シラバス及び当該教員の業績書等の提出を省略する。(手引きP22)

平成30年4月において「各教科の指導法」を担当する教員が、平成31年度以降も引き続き「各教科の指導法(情報機器及び教材の活用を含む。)」を担当する場合においては、当該教員の業績書等の提出を省略する。(※新設事項の「外国語」はシラバス及び教員の業績書等の提出が必要。)(手引きP23)

平成30年4月において「各教科の指導法」又は「教科に関する科目」の各事項を担当する教員が、平成31年度以降も引き続き「各教科の指導法(情報機器及び教材の活用を含む。)」又は「教科に関する専門的事項」の同一事項を担当する場合においては、当該教員の業績書等の提出を省略する。(※新設事項の「複合科目」は教員の業績書等の提出が必要。)(手引きP24)

平成30年4月において「養護に関する科目」の各事項を担当する教員が、平成31年度以降も引き続き「養護に関する科目」の同一事項を担当する場合においては、シラバス及び当該教員の業績書等の提出を省略する。(手引きP25)

平成30年4月において「栄養に係る教育に関する科目」の各事項を担当する教員が、平成31年度以降も引き続き「栄養に係る教育に関する科目」の同一事項を担当する場合においては、当該科目のシラバス及び当該教員の業績書等の提出を省略する。

 改めて手引きを読むと、必ずしも「同一科目」でなくとも「同一事項」であれば、シラバス及び当該教員の業績書等の提出を省略する記載がありました。そのため、例えば、旧課程の「教科に関する科目」を担当していた教員が新課程の「教科に関する専門的事項」に属する別科目の担当となった場合は、シラバス及び当該教員の業績書等の提出が省略できることになります。ここから考えると、平成30年4月時点で教職の教育課程の授業を担当していない教員が平成31年度以降に教職課程の授業を担当する場合、シラバス及び業績書の提出が必要となる可能性が高いと考えます。

3.完成年度前に退職が確実な場合は後任者についても業績書を提出すること

ただし、教職課程の完成年度までに退職することが確実の場合は、後任の教員についても併せて記載し業績書等を提出する必要がある。(質問回答集No.134)

 退職予定者については、後任者を確定させ、当該者に係る業績書を提出することとなっています。課程認定申請ではあまりこのような指摘を見たことがなかったので少し驚きました。確かに、完成年度までの教育課程で申請を行うのが原則だと思いますし、設置審査では退職後の後任者についても記載することとなっています。(設置審査の場合、業績書は授業を担当する専任教員のみ提出することとなっていますので、非常勤講師のも含め業績書を提出する再課程認定認定申請はより厳しいとも言えます。)

 これはかなり厳しい条件だとも感じています。完成年度が4年間である場合、例えば平成33年度末に定年退職する教員について、今から4年先の後任者を確保し現時点の業績書を作成することになります。退職が確実な教員については、現在在籍している教員で後任を勤められないか検討することが、まずもっての対応でしょうか。

4.広報活動、特に入試広報については留意すること

認定を受ける前に教職課程に係る広報を行う場合、申請書を提出する前は、「申請予定」、申請書を提出し審査を行っているときは「申請中」として、広報を行うことは差し支えないものとする。(再課程認定の場合も同様とする。)
ただし、中央教育審議会(教員養成部会)における審査の結果、不認定又は申請内容の修正の可能性があることに鑑み、「ただし、文部科学省における審査の結果、予定している教職課程の開設時期が変更となる可能性があります。」と必ず付記すること。(再課程認定申請の手引きP3)

 広報活動の際の留意事項があります。この場合の広報活動とは、主として入試関係やwebページでの公表でしょうか。再課程認定申請では、継続を希望する全ての教職課程が対象となりますので、全国各地の大学の入試広報物に当該文言が記載されることでしょう。そのためにも、教職課程認定申請担当者から学内関係各所に連絡をし、印刷物等に適切に記載されるように依頼する必要がありそうですね。

教職コアカリ対応表様式(仮)及び再課程認定教育研究業績書様式(仮)を作りました。

 前回の記事に引き続き、教職課程再課程認定に関連し、教職コアカリキュラム対応表様式(仮)及び再課程認定教育研究業績書様式(仮)を作りましたので、共有します。例によって、利用の際は自己責任でお願います。

 教職コアカリの対応表は、あまりセンスがない様式だなと思いつつ、手引きを踏まえ類似した形で作成しました。なお、外国語(英語)コアカリキュラム対応表は作成する予定はありません。

 教育研究業績書には「職務上の実績に関する事項」欄が追記されましたので、それに合わせて様式(仮)を作成しました。業績等を記入する欄は無色罫線の表により作成していますので、課程認定担当者が一度はイライラしたことがあるであろう、改行連打による高さ合わせを行う必要はありません。業績等を追記する場合は、上か下に行を追加してください。

 様式第2号(概要)はそんなに急いで作るものではないですし、シラバスは変更された箇所はないように感じます。また、様式第5号は「学校体験活動」を加えれば良いだけですね。前回の記事と合わせて、作業開始できる程度の様式(仮)は揃ったかと思います。(繰り返しですが、外国語(英語)コアカリキュラム対応表は作成しません。)

 様式を再構成するのはなかなか勉強になるのですが、ほんとはこんな単発の様式ではなく、もっと作りたいものがあります。それは、様式間をリレーショナルに繋いだ課程認定申請様式セットです。

 教職課程認定申請の手引きやチェックリストには「〜〜が同一か確認すること」などといった注意が頻出しますし、実際私も指摘を受けたことがあります。人の目で注意深く確認をするのですが、特に申請書が長大なものになると、見落としが全くないとは言いがたい状況になります。だったら、そんなところにコストをかけるよりは、機械的に様式間の記述が合致する仕組みを作れないかと考えています。一つのデータシートに入力した数値・文字列が、複数の様式の該当箇所に自動入力されるものを、VBAやアクセス、WEBアプリなどにより構築できないでしょうか。なかなか私の技術が追いつかないのですが、少しずつ実現していきたいと思っています。

 コストがかかる業務をこなすためだけではなく、判断をし成果を出すために仕事をしているわけですし、行政コストや業務コストはできるだけ削減していきたいと思っています。今回の様式(仮)の共有が少しでも教職課程申請担当者の業務コスト削減につながれば幸いです。

再課程認定に係る新旧対照表様式(仮)を作成しました。

 教職課程再課程認定については、前回の記事にて説明会の様子を記したところです。その際申請様式の公表については施行規則確定後になるとの説明がありましたが、8月後半の様式公表を待って作業開始ではいかにも遅い対応になってしまいます。

 特に、再課程認定においては、現状と平成31年度以降の比較という点がとても重要な視座となります。そのため、先立って作業ができるよう、再課程認定に係る様式第2号(新旧対照表)様式(仮)を自分用に作成しましたので、共有します。(※全てエクセルファイルです。)

 当然ながら文科省の確認も経ていませんし、誤りが含まれる可能性が多分にあります。利用は自己責任でお願いします。なお、誤りを発見された場合は、コメント欄にて指摘いただければ大変助かります。

(以下、ただの愚痴)

shinnji28.hatenablog.com

 松宮さんから身にあまるもったない言葉をいただきました。ただ、私は別に褒められるような職員ではなく、教職課程の仕事はどちらかと言えば嫌いですしやりたくもないと思っています。もっと言うと、養成学部以外の教職課程を取り下げればお互いに楽になるのにと思っているような、極めて意識の低い職員です。

 複雑でツギハギだらけの制度は欠陥品だと思っていますし、その制度の解釈をありがたがるような人たちは好きではありません。文科省に対しても、省令改正等対応の遅れや説明会の2ヶ月弱もの開催日の離散、コアカリと教員審査の関係など、不信感はそれなりに大きいです。

 そんなdisgustingな思いの中で、面倒ごとが起きないように、直前になって慌ただしくならないように、(イヤイヤながらも)制度をよく理解し迅速に動けるように対応しているつもりです。あわよくば、文科省をも出し抜けるようにと思っています。前回の記事を説明会終了後数時間でアップしたのは、文科省ホームページに資料が掲載されるまでに内容を公表したいと言う、まったくどうでもいい個人的な思いがあったからです。

 今後とも、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。