誰のために仕事をするのか。

 ここ何ヶ月かは「この業務は誰のためにするのか、誰の何にどう役立つのか」ということを考えながら、仕事をしています。それはひとえに、自分の業務の成果をどう捉えるかを考えているためです。以前弊BLOGでも述べたとおり、成果とは結果を受け取る相手が必要な概念であり、今自分が考えたり手を動かしたりしてる業務の結果は誰が受け取るのかということですね。

 そんなことを考えていると、今の自分の業務は学生のためにやってるのでないなと実感しています。そりゃ、大学で働いている以上はあらゆる仕事が回り回って学生のためになってるのは間違えないでしょうし、最終的に学生のためになるというロジックモデルを描くこともできるでしょう。ただ、私の今の業務には学生は登場せず、担当会議の教員や役員、学内カウンターパートの教職員、あるいは「法人全体」のために、コストを省力化したり新しい枠組みを考えたりしています。イメージ上の存在のみである「学生のために」と言うよりは、顔が見えて感謝の言葉をもらえる範囲で、「誰のために」ということを考えた方が良いなと思っています。この「誰」というのを考える時には、「最近誰から感謝されたことがあるか?」ということが、一つの切り口になりますね。

 「付加価値のある仕事をする」という言葉もありますが、この「付加価値」という言葉も、仕事の結果を渡す相手にその結果がどのように役に立っているかということでしょう。私を通す場合と通さない場合で、仕事の結果や成果にどのようなちがいがあるのか、より有用なものはどちらなのか。その二つが変わらないのであれば、付加価値もなにもあったものではありません。「あの人を通すとこんなに良いようにしてくれる」から「あの係を通すと」「あの組織を通すと」「職員を通すと」と、どんどんと有用性の範囲や認知が広まっていくことこそが、職員が大学や学生、教員に貢献していくということなんだろうなと考えています。

 ところで、あなたは誰のために仕事をしていますか?最近、誰から感謝されましたか?