博士課程教育リーディングプログラムの採択結果に思う〜あるいは、2つの技術科学大学について〜

平成25年度「博士課程教育リーディングプログラム」の採択プログラムの決定について:文部科学省

 平成25年度の博士課程教育リーディングプログラムの採択結果が公表されました。その中で目についたのが、旧帝大に並んでの「豊橋技術科学大学」の採択。豊橋技術科学大学と言えば、研究大学強化促進事業への採択やマレーシアへの分校開校など、今まさに上げ潮の中にある大学だという印象です。そんな中、博士課程教育リーディングプログラムに採択されたということは、豊橋技術科学大学にとっては非常に喜ばしいことであるとともに、それだけ素晴らしいプログラムであり国から期待されているということでしょう。

 さて、日本にはもう一つ技術科学大学があります。それが「長岡技術科学大学」です。新潟にある豊橋技術科学大学とほぼ同規模の大学であり、豊橋技術科学大学と同様に定員の一部を高専卒業生の受け入れにあてています。

 そんな長岡技術科学大学ですが、豊橋技術科学大学と異なり、最近の大きな外部資金には採択されていないな、という印象です。COC事業にはそもそも申請していないようですし、今回の博士課程教育リーディングプログラムも申請はしたものの不採択となっています。今回の不採択は「大学院に重点を置いたグローバル社会に不可欠な大学を目指します」と中長期成長戦略を描いた長岡技術科学大学にとっては、忸怩たる思いがあるのではないのでしょうか。

 両技術科学大学を分つものがどこにあるのはわかりませんが、今後長岡技術科学大学がどのような戦略を取るのか、引き続き注目していきたいと思っています。