佐賀大学美術館開館のニュースに思う

佐賀大学美術館:開所式 国立大で全国2例目 来月2日開館、市民も気軽に利用 /佐賀- 毎日jp(毎日新聞)

 佐賀大学美術館がついに開館しました。「なぜ佐賀大学に美術館?」と思うところですが、戦後直後から教育学部に美術・工芸系の課程を設置してることもあり、今回の設置に至ったようです。なお、開館にあわせ、メーミングライツ・パートナーの募集も開始されています。

佐賀大学美術館|国立大学法人佐賀大学

 募集要項を見ると命名権料が2,000万円/年とありますので、これで一年間の想定維持費用2,000万円を賄う計画のようです。国立大学法人ネーミングライツ・パートナーを募集することは珍しいなと思い調べてみたのですが、過去山形大学の望遠鏡ドームで募集が行われたらしいという以外はわかりませんでした。東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構のように寄附講座のような形で名前をつける例はいくつかありますね。

 しかし、佐賀と縁もゆかりもない私としては、佐賀大学と美術館の二つを結びつける事がなかなかできません。常設展を基本としつつも、学生や教員・OB等の作品展示を都度都度行う形で運営するのでしょうか。美術館運営を専門に行う学芸員職員の雇用は発生するのでしょうか。また、近くに佐賀県立美術館があることもあり、そことの棲み分けや連携も気になります。

 部外者にはいろいろと疑問があるところですが、あまり国立大学法人には例を見ない取組ですので、単なる箱モノに終わることなく地域の人たちに愛される美術館になってほしいなと思っているところです。