学生対応のリスクは常に存在している。

nikkan-spa.jp そんな中、今年5月、(自称)“ミスター中央大学”として活躍していたYouTuber・ステハゲが、中央大学当局から動画での言動が問題視され、結果として謝罪動画を投稿一部の動画を削除・修正するという事件が起きた。 今、Youtuberと大学側との関…

修学支援新制度の機関確認要件を整理する。

kakichirashi.hatenadiary.jp 前回に引き続き、修学支援新制度について整理します。今回は、特に機関確認要件に言及します。 1.根拠法 2.要件確認者 3.機関確認要件 1.実務経験のある教員による授業科目が標準単位数(4年制大学の場合、124単位…

修学支援新制度は給付型奨学金と授業料等減免の2本立てで整理する。

kakichirashi.hatenadiary.jp 前回、説明会の記録を記した修学支援新制度について、自分の整理も兼ねて、制度の解説等に関する記事をしばらく続けたいと思います。本日は、大まかな制度の整理です。 1.根拠法 2.制度の大枠 3.概念図 1.根拠法 大学等…

修学支援新制度説明会(国公立大学・高専向け)に参加してきました。

www.mext.go.jp 高校生の進学先として支援措置の対象の学校となるのか、修学支援新制度における大学等高等教育機関に対する機関要件の確認が6月下旬から始まります。 申請開始に先立ち、国立大、私大や国立高専など、確認を受ける各教育機関の設置者である、…

高等教育無償化(負担軽減新制度)は機関認定より運用の方が難しい。

高等教育段階の教育費負担軽減:文部科学省 文部科学省では、しっかりとした進路への意識や進学意欲があれば、家庭の経済状況に関わらず、大学、短期大学、高等専門学校、専門学校に進学できるチャンスを確保できるよう、高等教育段階の教育費負担軽減のため…

総務の規範がまだわからない

人事異動により、事業系(教職課程・更新講習など)から総務系の担当者になりました。特命業務はいくつかあるものの、調査対応や簡単な人事労務管理など、まだまだ総務の規範は身についていません。大学事務の総務業務に関する先行研究も決して多くなく、デ…

学生をたらいまわしにしないために心がけているたった一つのこと

用件を聞いて該当部署に送り出す前に、該当部署に電話をかけ、「~~という件で~~という学生がこれから行くのでよろしく」と学生の前で電話をかけます。もし部署が違った場合も、誤った部署に誘導してしまうことを予防できます。

「研究力向上改革2019」への2,3の所感

研究力向上改革2019:文部科学省 我が国の研究力の現状は、論文の質・量双方の観点での国際的な地位の低下、国際共著論文の伸び悩み等にみられるように、諸外国に比べ研究力が相対的に低下していることが課題となっています。 このような現状を一刻も早く打…

こんなことを言う上司はクソだと言う経験則

「この事柄については法令に明記されており相手方も当然に対応しているはずなので、わざわざ通知文書に記載することない。」 私の経験則として、この手の輩は責任を取る気はありません。 こう言われたら 「その理論に則れば、道路交通法令に様々な交通ルール…

設置計画履行状況等調査の結果は他人事ではない。

設置計画履行状況等調査の結果について(平成30年度):文部科学省 この調査は,文部科学省令に基づき,大学等の設置認可及び届出後,原則として開設した年度に入学した学生が卒業する年度までの間,当該設置計画の履行状況について,各大学の教育水準の維持…

教職課程認定業務の思い出

人事異動の季節ですね。ということで、3月いっぱいで教職課程認定業務を離れることになりました。 思い起こせば、着任時は課程認定申請担当者になって戸惑った3つのことみたいな状態でしたが、毎年申請を行うことで、若干は教職課程のことも理解できてきたの…

新任大学職員の方へ贈るたった一つのアドバイス

業務の中で「おかしいな」「もっとこうすればいいのに」と思ったことがあれば、記録して後日見返せるようにしましょう。 今は変える力がなくとも、近い将来、必ずあなた自身の手で変えることができるようになります。

教職課程認定申請書を提出する際の直前の確認事項

3月25日(月)を最終日として教職課程認定申請書の提出が完了します。毎年申請書を持っていくたび、受理してもらえるか緊張しますね。 課程認定申請書は、内容は(確認事項等で指摘があるため)どうであれ、とりあえずその場で受理されなければ何も始まりま…

教学マネジメントには優先順位が必要である

www.mext.go.jp 文部科学省のホームページで中央教育審議会大学分科会教学マネジメント特別委員会第3回の議事録が公表されています。教学マネジメントについては、弊BLOGでも言及してきました。 教学マネジメントは広まるのか。 - 大学職員の書き散らかしBLO…

「仕事は楽ですか?」と聞くセンスのなさ

最近では「大学(事務)職員の仕事は楽だ論」があり、まぁまぁ各人が言う分には結構なんじゃないんですかねと思いながら眺めています。私も先日、知り合いから「仕事は楽ですか?」と聞かれました。 ただ、これはいろんな職業にも言えることかもしれませんが…

(メモ)現代教育講座9「高等教育の大衆化-大衆化の流れをどう変えるか-」(昭和50年,第一法規出版株式会社)

最近は1970,80年代に書かれた高等教育関連書籍を読み、当時の予想がどの程度成立しているのか考えています。今回は、そんな中で見つけた「現代教育講座9「高等教育の大衆化-大衆化の流れをどう変えるか-」(昭和50年,第一法規出版株式会社)」の「第5章 大…

仕事だから尋ねる、仕事だから答える

入職当時は人にものを尋ねることが非常に苦手でした。相手の時間を奪ってはいないか、こんなこと聞いてくるなと怒られないかなど色々を考えて、行動できなかったわけです。それを変えることができたのは「こっちも仕事だから尋ねる義務がある、相手も仕事だ…

教職課程の履修は4段階で整理する。

最近、教職課程の履修について相談を受けることがままあります。その場合、4つの段階で整理し、どの段階の問題なのか、どの段階で対応すべき話なのかを考えるように助言しています。 以下の図は、それらの段階を図示したものです。もし問題が発生した場合、…

転任先の労務管理にはご用心

先日、4月から他機関への短期転任が決定している友人と会食をしていた折、こんなはずじゃなかったという話をいくつか聞きました。なかなか自分には無い視点だったので、本人の許可を得て、ここに書き記しておきます。(すでに転居を伴う異動は内示があったこ…

3つのポリシーに係る模式図の作成とそこから見えてくる課題

引き続き、3つのポリシーに関する話題です。 教学マネジメントを巡る昨今の議論では、質保証に焦点があたり、3つのポリシーと教育課程との関係がわかりにくいと感じています。そのため、改めて、大学における教育課程等と3つのポリシーの関係を自分なりに…

3つのポリシーは新参若手管理職のようなものである

kakichirashi.hatenadiary.jp 前回の記事では教学マネジメントについて言及しましたが、教学マネジメントの中では3つのポリシー(特にDP)が重要であるとされています。改めて、3つのポリシーの性格や位置付けを考えていたんですが、まるで新参の若手管理…

教学マネジメントは広まるのか。

教学マネジメント特別委員会(第2回) 議事録:文部科学省 教学マネジメント特別委員会の議事録が公表されています。この委員会は、各大学等における教学マネジメントの確立に向けた方策(学修成果の可視化や情報公表の在り方を含む)について専門的な調査審…

職員誰もが大学に貢献できるたった1つの簡単なこと

キャンパスにゴミが落ちているのを見つけたら、拾ってゴミ箱に捨てましょう。

初めての業務に挑む時のポイント

そろそろ人事異動シーズンでしょう。望むにも望まないにも関わらず、人事異動はやってきます。私も3年ほど前に人事異動で今の職務に就いたとき、全く初めての業務ばかりでしたので、かなり当惑したことを記憶しています。基礎知識を学ぶことも必要なのですが…

国立大学法人と文部科学省との人事交流の改革について

www.youtube.com 2月15日の文部科学大臣記者会見において、国立大学法人と文部科学省との人事交流(いわゆる異動官職)の改革が打ち出されました。記者会見の文字起こしを、以下に掲載します。 わたくしは、就任以来、幹部職員の天下り問題や幹部職員の逮…

学校教育法の改正は内部質保証の一助となるか。

学校教育法等の一部を改正する法律案が公表されました。この中には、学校教育法や国立大学法人法、私立学校法、独立行政法人大学改革支援・学位授与機構法などの一部改正が含まれています。 今回は、学校教育法の改正について、その内容を確認します。 大き…

教職課程経過措置における編入学・転入学の取り扱いについて

本日、文部科学省より各教職課程設置大学担当者宛に連絡がありました。学力に関する証明書の新様式例の公表とともに、経過措置に関するQ&A集が更新されていましたね。特に、Q&A集のNo.64は全ての大学・短大に影響があるかと思います。 1.通知の内容 2.対応 3…

なぜ文科省は不思議な題目をつけるのか。

www.mext.go.jp 文科省から謎の戦略(?)が公表されました。これを公表する根拠は何か、一体どこで検討されたのか、この戦略と中教審や科学技術・学術審議会の審議との関係は何か、なぜここに記載された事項が特出しされているのかなど、謎だらけです(内容…

単位互換事業の難しさと効果的な利用方法について

最近何件か、遠方の大学の方とコンソーシアムにおける単位互換事業の運用について話をする機会がありました。近年の高等教育政策においても大学間連携の重要性が大きくなっており、その具体的な事業の一つとしても単位互換事業を実施は例に挙げられています…

東洋大学の事例から学生の懲戒退学を考える。

news.careerconnection.jp 東洋大学の学生が、同大の竹中平蔵教授を批判する立看板を設置してビラを撒き、大学から指導されていたことが1月22日までにわかった。学生は自身のFacebookで、大学職員から退学勧告されたと告発。物議を醸している。 学生の学内で…