2014-01-01から1年間の記事一覧

教員養成・人文社会科学系学部・大学院への要請に思う 〜何が問われているのか〜

国立大学法人評価委員会(第48回) 配付資料:文部科学省 国立大学法人評価委員会(第48回) 配付資料 資料2-1 「国立大学法人の組織及び業務全般の見直しに関する視点」について(案) 先般行われた国立大学法人評価委員会の資料が一部で話題になっているよ…

地方私立大学への支援に思う 〜政策意図は何なのか〜

地方私大に補助103億円 15年度概算要求 :日本経済新聞 経営の厳しい地方の私立大学の支援を強化するため、文部科学省は26日、2015年度予算の概算要求に三大都市圏以外の私大向けの補助金として103億円を盛り込むことを決めた。地方私大の倒産を防ぎ、大学進…

大学教育再生加速プログラム選定状況に思う 〜今までと異なる選定状況〜

平成26年度「大学教育再生加速プログラム」の選定状況について:文部科学省 平成26年度「大学教育再生加速プログラム」について、日本学術振興会で運営される「大学教育再生加速プログラム委員会」において審査が行われ、選定結果を取りまとめましたのでお知…

情報伝達の齟齬をどのように防ぐか 〜区分すべき3つの事柄〜

そろそろ夏期休暇が明けた方も多いかもしれません。どうにも夏らしくない天気が続きましたので、そろそろ晴れてほしいところですね。さて、今回は、私が業務上気をつけているある考え方についてです。 当たり前ですが、自分一人では業務はできず、他者と連絡…

夏期一斉休業に思う 〜国立大学法人職員の夏休みは長いのか?〜

さて、夏休みですね。大学職員をしていると「大学は休みが多くて良いよね。」と言われることはもはや大学職員あるあるネタでしょうし、恐らく教員もそうなのだろうと思います。ところで、実際、大学職員の夏休みって多いんでしょうか? 国立大学法人ではちょ…

学校教育法及び国立大学法人法の施行規則改正案に思う 〜改正の影響は少ないが。。。〜

パブリックコメント:意見募集中案件詳細|電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ 学校教育法及び国立大学法人法の一部を改正する法律(平成二十六年法律第88号)の成立に伴う,学校教育法施行規則及び国立大学法人法施行規則の一部を改正する省令案に関するパブ…

第3回IRシンポジウムに参加してきました。

第3回IRシンポジウム「IRの導入と教学評価体制―大学間連携の視座から―」 IRネットワークを形成する8大学(北海道大学、お茶の水女子大学、琉球大学、大阪府立大学、玉川大学、同志社大学、関西学院大学、甲南大学)が主催するIRシンポジウムに参加してきました…

業務コストの削減による弊害と職員の専門性との関係

前回、弊BLOG記事(会議の事務局としての裏方ファシリテーションの手法 - 大学職員の書き散らかしBLOG)にて、事務局としてどうすれば会議を円滑に裏方から運営できるかについて述べました。特に今携わっている業務においては、カウンターパートの会議コスト…

大学職員が講義を履修してみた。

以前弊BLOG(学内リソースの有効活用に思う ~講義を履修する大学職員~ - 大学職員の書き散らかしBLOG)にて、職員が自大学の講義等を受講する可能性を述べました。自分から書いたのに実行しないのもちょっと不誠実だなと思っていたので、今年度前期に実際…

会議の事務局としての裏方ファシリテーションの手法

他の組織の例に漏れず大学もたくさん会議があります。学内の組織運営上行われる正式な会議では、教員が委員として参加しつつ職員が事務局として対応することも多いと思います。事務局は、開催日程調整や資料・議題の準備、会場設営、議事録作成などを担当す…

非国際系部署の大学職員が職務上の英語運用能力向上について日頃から心がけているたった1つのこと

※ なんとなくタイトルをそれっぽくしてみました ここで改めて言う必要もないくらい、国あるいは社会から大学の国際化が求められている状況にあります。文部科学省も、それに合わせ、スーパーグローバル大学創成支援などの補助金を創設しているところですね。…

何を読めば良いか迷っている大学職員の方へのちょっとした書籍紹介

そろそろ国立大学法人等職員統一採用試験の結果が出始める頃でしょうか。ということで、今回は採用試験に合格し大学職員になる方や特に若手職員で何か大学に関する本を読みたいけど何が良いかよく分からないという方に向け、ちょっとした書籍紹介を行おうと…

中央教育審議会の答申に思う 〜答申の読み方〜

大学設置基準等の改正について(諮問):文部科学省 次の事項について,理由を添えて諮問します。 大学設置基準等の改正について文部科学大臣 下村 博文(理由) 世界的なグローバル化の進展を背景に,高等教育においても,国境を越えた学生の流動性が年々拡…

危機感とは一体何なのか

大学職員をしていると「危機感」というワードを聞くことがあります。例えば、以下のような言説ですね。 第1弾「“危機”の時代の大学経営」|ワオ・コーポレーション 文教ソリューション事業部 まず、危機認識を持っているかどうか、これが大学の「存在」を強…

研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン(案)に思う 〜法令遵守とコンプライアンス〜

パブリックコメント:意見募集中案件詳細|電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ この度、文部科学省では、「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」案を新たに定めることにしています。つきましては、本件に関し、行政手続法第39条などに基…

予算執行調査の理研への指摘事項に思う 〜会計検査院の検査とどこが違うのか〜

STAP問題の理研も無駄遣い…指摘改善されず : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) 財務省は1日、2013年度の予算の無駄遣いを点検した結果を公表した。対象の58事業には、STAPスタップ細胞の論文問題を抱える理化学研究所の研究事業も含まれ、…

国立大学法人のベンチャーキャピタルに思う 〜それは「出資」なのか〜

国立大、相次ぎベンチャーキャピタル 計1000億円投資 :日本経済新聞 国立大学が再生医療やロボット開発など自らの大学の研究成果を生かした起業を支援するベンチャーキャピタル(VC)を相次ぎ立ち上げる。京都大と大阪大が第1弾となり、今夏にも政府が承…

Glyndwr Universityの留学生受け入れ停止措置に思う 〜大胆な試験不正〜

BBC News - Glyndwr University's foreign student recruitment freeze Glyndwr University has been suspended from recruiting overseas students after a Home Office investigation into alleged visa fraud. イギリスのグリンドゥール大学が海外留学生…

人事異動での担当業務変更に思う 〜専門性を連続させる〜

色々な国立大学法人の状況を聞いていると、意外と人事異動の時期が異なることに気付きます。4月はもちろんですが、7月や8月、10月などという話も聞きますね。そろそろ7月異動でしょうか。 「異動先が希望の部署とは違った」という相談を受けるたび、「同じ大…

国立大学法人の教育研究環境に思う 〜教育環境と研究環境、どちらの違いが大きいか〜

以前弊BLOGにて、国公大学の学生教員職員数の関係を示し、国公立大学における教育環境を明らかにしました(国公立大学の教育環境に思う 〜情報の可視化により見えてくること〜 - 大学職員の書き散らかしBLOG)。今回は、費用面から、国立大学の置かれた環境…

改正学校教育法等に思う 〜審議過程から分かること、分からないこと〜

教授会役割限定 改正学校教育法など成立 NHKニュース 学長主導で大学改革を進めるため、多くの大学で事実上の意思決定機関となってきた「教授会」の役割を限定するなどとした改正学校教育法などが、20日の参議院本会議で可決・成立しました。改正学校教育…

国立大学一般職員会議に思う 〜変化し続けるコクダイパン会議〜

コクダイパン会議スタッフのBlog ということで、第8回コクダイパン会議の開催場所及び開催日程をお知らせします!! 【第8回コクダイパン会議】日程:平成26年10月12日(日)〜13日(月・祝)場所:東北大学 川内北キャンパス 国立大学一般職員会議、通称コク…

スーパーグローバル大学創成支援事業の申請状況に思う 〜切実な国立大学〜

平成26年度「スーパーグローバル大学創成支援」公募申請状況について:文部科学省 平成26年度「スーパーグローバル大学創成支援」公募申請状況について、結果をお知らせいたします。 「スーパーグローバル大学創成支援」(以下、「SG」という。)の申請状況が…

ジェネリックスキルの評価に関するセミナーに参加しました。

株式会社リアセック|セミナー| キャリア支援セミナー グローバル化した「知識基盤社会」の到来、少子化にともなう受験人口の減少と、日本の大学は変化への対応を迫られています。そうしたなかで、大学は、専門の知識の習得のみならず、ジェネリックスキル…

独立行政法人通則法改正案に思う 〜国立大学法人の業務はどのように変わるか〜

稲田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成26年4月15日 - 内閣府 本日、独立行政法人改革に関して、独立行政法人通則法の一部を改正する法律案及び独立行政法人通則法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案を閣議決定いたしました。 …

国公立大学の教育環境に思う 〜情報の可視化により見えてくること〜

大学での教育環境を測定する指標の一つとして、教員一人当たりの学生数が使われることがあります。朝日新聞出版が発行する「大学ランキング」でも、教育環境のランキングとして教員一人当たり学生数が使用されています。(2015版P115) 朝日新聞出版 最新刊行…

高校生のWEB利用に思う 〜国立大学法人のSNS事情〜

高校生のWEB利用実態調査を発表しました:進学TOPICS:リクルート進学総研 高校生のスマートフォン所有率82.2%。3年間で5.5倍に。 約6割がスマホで勉強=「スマ勉」を実施。 よく利用するアプリランキングでは、SNSの1位は「Twitter」2位は「LINE」3位は「Fac…

2023年問題に思う 〜医学教育の新たな地平〜

世の中には、「○○年問題」と言われるものがたくさんあります。代表的なものは2000年問題(Y2K)でしょう。年号下二桁がゼロになり処理上問題が発生するため、様々な問題が生じると当時は言われていましたね。それほど大きな問題は起きなかったように記憶してい…

U-Multirankに思う 〜新たなランキングの現状と可能性〜

※本記事には和訳箇所(斜体)が多数ありますが、全て私の拙訳であり、正確性を保証するものでありません。なお、文意に沿った意訳や日本の状況に合わせた意訳を行った箇所があります。 北陸先端科学技術大学院大学|ニュース|[お知らせ]欧州連合(EU)発の新…

外国人の入学拒否に思う 〜安全保障貿易管理の困難性〜

埼玉の専門学校が外国人の入学拒否 NHKニュース 調理師などを養成する埼玉県熊谷市にある専門学校が生徒の募集要項に、「外国人の入学はできません」と記載して入学を断っていたことが分かり、埼玉県は運営する学校法人に改善を指導しましたが、これまでに応…