勉強とか、どうでもいい。

 色々なワークショップとかに出席すると、大学職員の専門性や能力開発の話に関連した勉強とか自己研鑽とか、そこらへんの話をよく聞きますね。大変結構なことだと思うのですが、それと同時に、だからどうしたと思うことも多いです。

 すごくざっくり言うと、職員個々にとって大切なことは「いい仕事をしていい人生を過ごす」ことであり、その一手段として勉強や自己研鑽があるんだろうと思っています。いい仕事をするとは個々の働き方や仕事への向き合い方であるため一概には言えませんが、この過程で職員の能力や技能が向上すると考えています。弊BLOGでも能力を活かす働き方が重要であるとたびたび述べてきました(教員の教育研究時間の確保に思う 〜教職恊働と能力開発〜高度専門職の検討に思う 〜いったい何が良くなるのか〜大学職員に能力開発は必要なのか?)。

 だからこそ、あなたが何を学んでいるのかよりも、あなたがどのようなことを大切にして働いているのか、あなたの仕事を受け取った者にどのような良い影響・効果を与えているのかを知りたいです。ある程度経験の積んだ一人一人の働き方は十分に研修等のコンテンツになり得るものだと思いますし、逆に言えばそのような場で背景や価値観、働き方を話せることが自身の内省と向上につながるのでしょう。

 勉強とか自己研鑽とかは自分の働き方を考えるきっかけや充実させる手段としてとても大切ですが、これはそれ以外の手段を否定するものではないはずです。人口動態や大学経営などの話と併せて、その土台としての業務上のカウンターパートとのやりとりや平常業務の質の向上を考えていきたいですね。

 なんとなく、最近の大学職員をめぐる様々な動きや言説を見ていてこんなことを感じています。私個人としては、教員の教育研究時間を確保できることとカウンターパートに感謝されることに価値をおいて業務に取り組んでいるところです。