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大学の人材配置に思う 〜配置する側と配置される側〜

 少し前にtwitter上でIR人材の話を拝見しました。業務の特性上、学内調整ができる者が良いというような意見もあり、まぁそれはそうなんだろうなと思いつつ、ちょっとそれとは違う思いも抱いたところです。職員の人材配置はどのように考えられば良いのでしょうか。

 まず、基本的な認識として、全ての部署で優秀な人材が求められていることは間違いないと思います。そのため、IR部署も含め、どの部署にどのような人材を配置するかは組織としての機能強化方針などに依り、それを調整するのが所謂人事系の部署なのでしょう。もちろん、その他にも、一般に言われる本人の希望や能力なども影響を与えるのだと思います。

 一方、現実を見ると、ローテーション人事やジェネラリスト養成の名の下に、前とは全く異なる部署に異動ということも往々にして起こります。というか、圧倒的にこちらの方が多い印象です。異動させられる側からすれば、たまったもんじゃないと思うことも多いでしょうね。

 批判も多いこのやり方ですが、その是非はともかく、コストを下げて継続的に行うという意味ではメリットがあると感じています。そもそも、人材配置を決める側がローテーション人事の中に入っている以上、中長期的にこの問題を解決することは容易ではありません。異動してきた人事担当者にとって、最も「誤り」が少ない方法の一つがローテーション人事であり、それを一般化することで業務の継続性を維持してきたんだろうと思います。上司等を通じて本人の希望等もある程度吸い上げているのでしょう。(新入・若手職員であれば、せめて大学大学院時代に専攻していた内容を考慮するくらいはした方が良いと思いますが。。。)

 職員人事に特徴的な国立大学と言えば、愛媛大学が思い浮かびます。スタッフポートフォリオを用いた職員一人一人の能力適性等把握やSPODによる育成システムなどは、他大学にはなかなか真似できるものではありません。その構築運営には、元私立大学職員である秦先生のご尽力も多いという印象があります。職員だけで職員の人材配置、育成を行うのではなく教員も参画するというのは、前述した人事担当者がローテーション人事の中にいるというジレンマを解決するものですね。このようなシステムを形成してきた複数のキーパーソンが愛媛大学を離れた今、その継続性については非常に注目しているところです。

 大抵の場合、いくらローテーション人事だとは言え、人事担当者になることは少なく、異動をさせられる側であることと思います。私自身も、今まで人事異動や人材育成の仕事をしたことがありません。では、ただ座して異動の内示を待てば良いのかと言えば、そんなことはありません。そもそも、異動しなければその仕事ができないということは決してないと考えます。
人事や職務形態の話については、弊BLOGでもたびたび言及してきました。

 私が重視したいのは「意欲」という点です。もし、やりたいと思う業務があるのであれば、例え現在の業務と異なることであっても、勉強をし知識や能力を積み重ねれば良いでしょう。それと併せ、希望部署の者に対し関連イベント等の情報を提供したり、担当教員と話したりしながら、自分自身の興味や能力を示していくこともありえます。また、直接の担当者に話さずとも、身近な教員に興味関心やそこから得た知識関心を日頃から話しておけば、その教員経由で声がかかることもあります。以前、弊BLOGでも言及したとおり、教員は職員の業務枠組を越境できる存在ですので、本当にやりたいことがあるのならばうまく活用しない手はありません。

 冒頭のIR業務について、私自身最近は、自らデータ分析をする立場から、相談を受け理論や枠組み、指標案の提示などを行うという他者を動かす立場になっています。このような相談を受けるようになったもの、上司である教員に対し、一緒に昼食を取った際に色々話をしていたことが始まりです。その教員から紹介を受け、全く面識の無い教員が訪れ一緒に(本業とは直接関係のない)仕事をし、それが終わった後もさらに別の教員からの相談を受けるというように、どんどんと連鎖していきました。基本的には、大学が組織として行う人材配置やキャリアビジョン等には、あまり期待していません(組織として示した方が良いとは思いますが。。。)。それよりも、自分自身がやりたいことは何なのかを考え、それを開拓していきたいと思っています。