愛校心なんてない。

 友人を話している中で、唐突に、何年か前に参加した勉強会で将来の中核となる大学職員の必要な要素として、"愛校心"というワードが頻出したことを思い出しました。私はあまり定量的でない言葉や水準が明らかではない言葉には疑ってかかるタイプなので、当時は随分と胡散臭い思いをしたものです。何年か経った今でも愛校心というものはよくわかりません。

 私は勤務校の出身ではありませんし、正直、あまり愛校心は持っていないと自覚しています。「大学職員たるもの、勤務校への愛校心を持たなければならない」という話もたまに聞きますが、あった方が良いものにしろ、なければ失格とまでは言えないのかなと思います。たまたま今の勤務校から内定が出たので大学職員になり、今は大学という場で働くのが好きなので、別に今の勤務校でなくともそれなりに周りと協力して働くつもりです。

 愛校心がある状態とない状態はどのように区別できるのか、愛校心がある職員とない職員とではパフォーマンスに差が生じるのか、というのは気になるところです。愛校心という気持ちの問題は置いておいて、その内容に類するものは「自校理解」と「目的達成への協働」だと考えます。これならば、必ずしも自校出身者でなくとも、身に付けることができそうです。

 個人的には、学ぶという行為や大学という場を愛する"愛学心"を大切にしていきたいと思っています。