大学一般

長崎大学はBSL4施設の夢を見るか

毎日数多くのニュースが流れる中、目をひくものというのはそんなに多くありません。そんな中、「おっ」と声が出てしまったニュースがこちらです。 “危険病原体”扱う実験施設 近く稼働へ NHKニュース 塩崎厚生労働大臣は、エボラ出血熱など危険度の高い感染症…

日本学術会議公開シンポジウム「人文・社会科学と大学のゆくえ」に参加してきました。

http://www.scj.go.jp/ja/event/pdf2/215-s-1a.pdf 文部科学大臣は去る6月8日、各国立大学法人に対して、「国立大学法人等の組織及び 業務全般の見直しについて」の通知を行ないました。そこでは、国立大学法人の組織の見 直しにさいして「特に教員養成系学…

大学職員に能力開発は必要なのか?

大学分科会(第123回) 配付資料:文部科学省 大学運営の一層の改善・充実のための方策について(案) (PDF:187KB) PDF 大学運営の一層の改善・充実のための方策について(案)(参考資料) (PDF:248KB) PDF 中央教育審議会大学分科会(第123回)の配布…

NEWS23「国立大学改革に疑問...」を見ました。

平成27年7月8日(水)夜に放送されたJNN-NEWS23の「国立大学改革に疑問...」を見ました。7分間程度のミニコーナーといった感じでしたが、概ね今まで報道等で言われているような「国立大学から文系"廃止"!?」といった内容でした。おおまかな放送内容の流れは…

高等教育シンポジウム2015「今問いなおす、高等教育システム-職業教育と大学、求められる人材像-」に参加してきました。

高等教育シンポジウム2015「今問いなおす、高等教育システム-職業教育と大学、求められる人材像-」に参加してきました。一時期G型L型で世間を騒がした冨山さんの話が聞けるということでかなり楽しみにして行ったのですが、予想通り色々と考える観点をいた…

「職場としての大学」の良さ

関東甲信越地区国立大学法人等職員採用試験 平成27年度関東甲信越地区国立大学法人等職員採用試験受付期間 平成27年7月1日(水)10:00~7月15日(水)17:00(受信完了分まで有効) 国立大学法人職員統一採用試験の受付が、各地区の採用試験事務室にて開始…

「研修」という言葉にあるどうしようもないほどのネガティブ感。

最近では、学外の研究会等の企画のみならず、学内業務としての研修企画にもちょこちょこと携わるようになりました。本務とは全く異なる研修事業に関わっていく中で感じるのは、「研修」という言葉は構成員に対してネガティブな感情を与える可能性が非常に高…

ここ最近の大学改革の流れと今後の国立大学。

ふと「そういや、今騒がれてる国立大学改革の話ってどこから始まったんだっけ?」と思ったので、改めて今に至る流れを図で表してみました。大学全体の改革の話ならば1991年の大学設置基準大綱化から、国立大学ならば1996年の行政改革会議から話し始めるのが…

大学改革を巡る話のめんどうなところ。

一時期よりも少し落ち着いたかもしれませんが、教育改革をめぐる話は常に何かしら聞くような状況です。最近ですと職業教育学校の話が新聞報道等されていましたね。 政府、ITに特化した高等教育機関 成長戦略の人材育成策 :日本経済新聞 政府の産業競争力…

人文社会科学系の再編騒ぎはどのような背景があるのか。

いつぞやに引き続き、またしても人文社会科学系の改廃について話題になっているようです。本件については、弊BLOGでも言及してきたところです。 「文学部はなぜ必要なのか?」不要論者の多い文学部について考える人々 - Togetterまとめ 教員養成・人文社会科…

「成果」とは一体何なのか?国立大学に対する成果評価への期待と不安

気がつけば3ヶ月近くご無沙汰していました。年度末の状況が引き続き世紀末レベルに達しています。とは言いつつも、書くトレーニングも進めたいところですので、こちらも少しづつ進めていきます。 さて、4月に「第3期中期目標期間における国立大学法人運営費…

「IRという言葉が先行しすぎているのではないか」

この言葉は先日友人と飲んでいた際に出てきました。その後いろいろ話をしているうちに、「IR」という言葉が流行り言葉になっているような今の状況はもしかして良くない結果を招くのではないかという懸念を抱いたところです。今回はそんな不安について。 最近…

国立大学の予算配分に反映する評価等(素案)に思う 〜どのような指標が示されているのか〜

国立大学法人は平成27年度に第2期中期目標期間の最終年度を迎えます。現在は、平成28年度から始まる第3期中期目標期間に向け、各法人で中期目標・中期計画の策定が進められていることと思います。併せて、文部科学省内では第3期における国立大学運営費交付金…

京都工芸繊維大学の新学科設置構想に思う 〜攻める国立大学〜

両丹日日新聞 : 公立大学検討会議、学科変更への意見相次ぐ 福知山市が設置している有識者による公立大学検討会議の第3回会合が13日、市役所で開かれた。前回に引き続き、市が成美大の校舎などを活用し、16年4月の開学を目指している市立大学の基本構想(素…

まち・ひと・しごと創生法に思う その3 〜大学は何をすべきなのか〜

前々回、前回に引き続き、創生法に関連して今後5か年の目標や施策や基本的な方向を提示する「まち・ひと・しごと創生総合戦略(総合戦略)」について、大学に関連する部分を確認します。今回は、「(2)地方への新しいひとの流れをつくる(ウ)地方大学等の活…

まち・ひと・しごと創生法に思う その2〜KPI目標は達成されるのか〜

前回に引き続き、創生法に関連して今後5か年の目標や施策や基本的な方向を提示する「まち・ひと・しごと創生総合戦略(総合戦略)」について、大学に関連する部分を確認します。今回は、まさに大学のことが中心に語られている「(2)地方への新しいひとの流…

まち・ひと・しごと創生法に思う 〜大学には何が求められているのか〜

昨年、まち・ひと・しごと創生法(以下、「創生法」という。)が成立し、国として人口減少、地方創生に対応する体制の整備が行われたことはまだ記憶に新しいところです。創生法は、 基本理念、国等の責務、政府が講ずべきまち・ひと・しごと創生に関する施…

職員と学生の関わりに思う 〜非学務系職員は学生と関われるのか?〜

早速ですが、私には大学職員である上での負い目があります。それは、学生と関わったことがほとんどないということです。大学は学生のためにあるという言説は理解できるし納得もできるのですが、それを切実感を持って語れないことは経験年数が上がってくるに…

地域における国立大学の役割に思う その5

(続く) 図17及び図18に、有識者調査及び自治体調査における大学院就学への対応の回答を示します。図17が有識者調査の結果、図18が自治体調査の結果です。図17から、各大学とも概ね同じ傾向であり、8割程度の有識者は原則として大学院就学を認めていないこ…

地域における国立大学の役割に思う その4

(続く) 図13に、自治体調査における大学と地域との交流の障害について地域側に問題があると回答した要因の結果を示します。各設問において、比較的ポジティブ回答の割合が高く、自治体の者としては大学よりも地域側に障害が多いと認識している可能性が示唆…

地域における国立大学の役割に思う その3

前回までの有識者調査結果の分析に引き続き、今回は自治体調査結果の分析を行います。なお、自治体調査は、各大学が設置されている県及び県内各市の中堅幹部(課長)を対象として行われました。 図9に、自治体調査における各大学の総合評価の結果を示します…

地域における国立大学の役割に思う その2

(前回から続く) 図5に、大学と地域との交流の障害について大学側に問題があると回答した要因の割合を示します。概ね各大学が同様の傾向を示し、問5「教員の研究分野・研究課題が分かりづらい・PR不足」が3大学との高いポジティブ回答割合を示しています。…

地域における国立大学の役割に思う その1

一般社団法人 国立大学協会 <What's New> 「政策研究所 研究報告書「地域における国立大学の役割に関する調査研究(Web版)」(12/12) 「政策研究所 研究報告書「地域における国立大学の役割に関する調査研究(Web版)」を公開しました。 一般社団法人国…

国立大学のスクールカラーに思う 〜同じ色はあるのか?〜

前回は国立大学の広報活動について、特に大学公式キャラクターに着目しました。今回は、同じ広報活動でも、スクールカラーに着目します。 校風という意味合いでも使用されることがあるスクールカラーという言葉ですが、実際に「色」で以て表現している大学も…

国立大学の広報活動に思う 〜公式キャラクターは活躍しているのか?〜

新年あけましておめでとうございます。本年も弊BLOGを宜しくお願い申し上げます。 さて、最近では国立大学においても何らかの形で広報活動に力を入れる大学がほとんどだろうと思います。受験生、留学生確保というだけではなく、地域貢献という点からも国立大…

2014年の大学業界を振り返る

2014年もそろそろ終わります。ということで、2014年の大学業界を振り返ってみます。下に、月ごとに大学全体及び国立大学に関連した出来事を示します。なお、下記は新聞記事のタイトルを基に作成し、選定は独断と偏見により行いました。 1月 ノバルティス論文…

セミナー「高大におけるカリキュラム改革を考える」に参加してきました。

E.FORUM教育研究セミナー「高大におけるカリキュラム改革を考える―探究力育成の視点から―」 大学全入時代を迎えて高校と大学の教育接続が改めて問われている現在、高大においては様々なカリキュラム改革が進んでいます。高校、特にスーパーサイエンスハイス…

高度専門職の能力水準に思う 〜スペシャリストはどのように働くのか〜

前回に引き続き、「高度専門職」に関連した大学職員の職業能力について考えてみます。 当たり前ですが大学職員とは職業の1種であり、その能力開発とは所謂職業能力開発に属すると理解しています。職業能力開発促進法(昭和44年法律第64号)では、職業能力開…

高度専門職の検討に思う 〜いったい何が良くなるのか〜

現在、中央教育審議会大学分科会大学教育部会では、職員の資質向上等に関する取組として、高度専門職について議論されています。ここで言う高度専門職とは、 IRや入学者選抜,教務,学生支援,人事や財務,広報等各分野に精通した「高度専門職」(中央教育審議会…

薬学教育の最近の動向に思う 〜質保証の王道〜

ディシプリンに応じた教育の質保証については弊BLOGでもたびたび取り上げてきました(分野別質保証に思う 〜新たな大学評価の在り方〜、2023年問題に思う 〜医学教育の新たな地平〜)が、個人的には最近特に注目しているのは薬学教育の動向です。薬学教育が6…

認証評価基準細目省令の改正に思う 〜多面的入試は認証評価基準になるのか〜

文科省:大学入試内容、評価項目に追加へ - 毎日新聞 文部科学省は、大学の教育内容などを第三者機関が評価する「認証評価制度」の項目に、新たに入試内容を加える方針を決めた。中央教育審議会(中教審)が議論している大学入試改革の内容が「知識偏重型から…

分野別質保証に思う 〜新たな大学評価の在り方〜

いまや「質保証」と言えば、大学を巡る一つのキーワードになっています。特に、「教育の質保証」は、認証評価をはじめとして全ての大学が避けて通れない事項ですね。全ての大学に受審が義務付けられている大学機関別認証評価で質保証と言った場合、個別の学…

U.S.News & World Best Global Universities Rankingsに思う 〜何が評価されているのか〜

1位ハーバード、東大24位 米誌が世界大学ランキング:朝日新聞デジタル 米誌のUSニューズ・アンド・ワールド・リポートは28日、世界の大学ランキングを初めて公表した。トップは米国のハーバード大で、上位10校のうち8校は米国の大学が占めた。日…

財政制度分科会の資料に思う 〜国立大学はどうなってしまうのか〜(後編)

(前編から続く) P30 国立大学法人運営費交付金の配分方式 ここでようやく運営費交付金の配分について言及されます。繰り返しますが、一般運営費交付金は「国立大学の教育研究を実施する上で必要となる基盤的経費」です。「必要となる経費」なので、各大学…

財政制度分科会の資料に思う 〜国立大学はどうなってしまうのか〜(前編)

財政制度分科会(平成26年10月27日開催)資料一覧 : 財務省 財務省の財政制度分科会(平成26年10月27日開催)資料の掲載されていました。ここでは国立大学法人の運営費交付金の配分方法について検討されましたが、その内容はすでに報道されています。 「国立…

実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関に思う 〜大学は職業訓練を行うのか?〜

実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する有識者会議(第1回) 配付資料:文部科学省 1 趣旨 職業教育については,若者が自らの夢や志を考え,目的意識を持って実践的な職業能力を身に付けられるようにするとともに,産業構造の変化や技術革新…

文部科学省行政実務研修生に思う 〜私感編〜

(業務編から続く) 5.研修生制度の是非 このような研修生制度については、「文科省の労働力を大学が負担している」と批判する声も聞いたことがあります。実際、大学はその場にいない者に対し給与を支払っている訳ですから、その意味では理解できる批判で…

文部科学省行政実務研修生に思う 〜業務編〜

(制度編から続く) 3.研修生の業務について 文科省研修について、私が受けた相談の中で最も多い質問は「毎日深夜まで仕事するんですよね?仕事についていけるか分かりません。不安です。」ということです。ほぼ例外無く、皆がこの点を気にしています。こ…

文部科学省行政実務研修生に思う 〜制度編〜

国立大学法人の職員にとって、外部機関での研修や出向と言えば、文部科学省での研修、所謂文科省研修生になることが真っ先に思い浮かびます。その他、各大学では(独)日本学術振興会や(一社)国立大学協会、関連するコンソーシアム、民間企業等など、様々…

学校教育法及び国立大学法人法等の改正に関する実務説明会の概要 その3

(その2からの続き) 【国立大学の部】「学校教育法及び国立大学法人法等の改正に関する実務説明会」(国立大学法人法改正の詳細について) - YouTube 学長選考の透明化について。大学改革を強力に進めていくため、大学のミッションを見据えた上で、学長を選…

学校教育法及び国立大学法人法等の改正に関する実務説明会の概要 その2

(その1からの続き) 【国立大学の部】「学校教育法及び国立大学法人法等の改正に関する実務説明会」(学校教育法改正の詳細について) - YouTube 今後のタイムスケジュールについて。内部規則の総点検については、12月中旬に進捗状況調査を行い、4月末に総…

学校教育法及び国立大学法人法等の改正に関する実務説明会の概要 その1

改正学校教育法及び国立大学法人法等が成立し、平成27年4月1日の施行を待つだけとなりました。本件については、弊BLOGでも、関連する独立行政法人通則法の改正も含め、改正案の段階から言及してきたところです。 学校教育法及び国立大学法人法の改正案に思う…

世界大学ランキングに思う 〜何が評価されているのか〜

World University Rankings 2014-2015 - Times Higher Education You can view the full World University Rankings 2014-2015 top 400 below and explore the criteria used to assess the world’s greatest universities, while our in-depth analysis of …

大学の人材配置に思う 〜配置する側と配置される側〜

少し前にtwitter上でIR人材の話を拝見しました。業務の特性上、学内調整ができる者が良いというような意見もあり、まぁそれはそうなんだろうなと思いつつ、ちょっとそれとは違う思いも抱いたところです。職員の人材配置はどのように考えられば良いのでしょう…

IR・データ分析に思う その3 〜どのようなデータを組み合わせるか〜

IR・データ分析に思う 〜まず何をすれば良いのか〜 - 大学職員の書き散らかしBLOG IR・データ分析に思う その2 ~グラフをどう読むか~ - 大学職員の書き散らかしBLOG 大学IRをどのように進めていくかについて、特に初手をどのように取るかについては、弊BL…

学位名称の見直しに思う 〜個人的には筋が悪い話〜

学士の名称急増700種類、見直し求める報告書 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) 研究者の代表機関である日本学術会議は17日、大学が卒業時に与える学位「学士」の名称について、約700種類と過度に多様化した結果、内容が不明確で国際的にも通用し…

学生の満足度に思う 〜一体何に満足しているのか〜

今はどこの大学でも学生の満足度調査やそれに類似する取組を行っていますね。所謂授業評価アンケートの一部として組み込まれていることも多いと思いますし、学部学科など学位プログラム全体として満足度を調査することや卒業生や同窓生に調査することもある…

文部科学省出身の国立大学法人幹部に思う 〜異動官職の是非〜

東京新聞:国立大9割に 文科省「天下り」 理事ら幹部77人出向:政治(TOKYO Web) 全国の国立大学法人八十六校のうち約九割にあたる七十六校で、計七十七人の文部科学省出身者が理事や副学長、事務局長などの幹部として在籍していることが分かった。事実上の…

教員養成・人文社会科学系学部・大学院への要請に思う 〜何が問われているのか〜

国立大学法人評価委員会(第48回) 配付資料:文部科学省 国立大学法人評価委員会(第48回) 配付資料 資料2-1 「国立大学法人の組織及び業務全般の見直しに関する視点」について(案) 先般行われた国立大学法人評価委員会の資料が一部で話題になっているよ…

地方私立大学への支援に思う 〜政策意図は何なのか〜

地方私大に補助103億円 15年度概算要求 :日本経済新聞 経営の厳しい地方の私立大学の支援を強化するため、文部科学省は26日、2015年度予算の概算要求に三大都市圏以外の私大向けの補助金として103億円を盛り込むことを決めた。地方私大の倒産を防ぎ、大学進…